24.【友達から恋人になる日】空夜風あきらさん

https://kakuyomu.jp/works/16817330659576957513


あらすじ(作品ページより引用)

女子高生の大路瑞季おおじみずき姫宮遥ひめみやはるかは、幼馴染みで親友だった。


その日も瑞季は、放課後いつものように遥の家に行って、他愛のない話を彼女としていた。


それがまさか、あんな結末になるとは、思いもよらず——



☆☆☆



第24弾です。

空夜風あきらさん、ご参加ありがとうございます。

がっつりネタバレ含みますので、ご注意ください。





さて、今回は百合小説です。

百合。箱女さんの【Vitamin,】以来の登場です。


作品って『主張』から始まってるものと、『仕掛け』から始まるものとあると思うんですが、今作は後者、『仕掛け』から始まった作品かな、と思います。


タイプ的には、ハヤシダノリカズさんの【GOKAKON! 】と同じような印象です。

かの作品は、ゴカコンというお見合いパーティーという構想があって、そこに入口と出口、導入とエンディングを作った話でした。


今回の場合は、百合で落とすことから始まって10個の質問に答える流れができたのか、10個の質問に答えるって展開から始まって入口と出口をつけたのかは、ちょっと分からないですが……後者のような気がします。


全然違ったりして 笑


そもそものこの認識が間違ってると、ここから全部ピエロになりますが、解釈だから、という言い訳の下、書かせてもらいます。


何故、後者だと思うかという話です。


百合である必要がないと思うからですね。

普通に友達だと思ってた男女の幼馴染でもいいし、男同士でもいいです。

もう少し捻るなら、おねショタでもいいし、義父と義娘でも成立します。


たくさんある選択肢の中から、百合を選んだという印象があります。

百合の小説に詳しくないので、もしかすると作品の中に、百合でないと成立しないルールがあるのかもしれません。

もしあったら、それは私の無知ですので、ごめんなさい。

キャラ設定として、姫と王子なのでその辺りが百合らしいのか?とも思いますが。


百合である必要もないですが、百合がいけない理由もありません。


百合は百合なんですが、ことさら百合小説って区切る必要もないのかなと思います。


普通に恋愛に発展した相手が同性の女の子でしたって話かな、と。


逆にこの10の質問に答えるって部分が無いと、この話は成立しないです。


少し古いですが、DEATH NOTEって漫画のDEATH NOTEに当たるのが、この10の質問ですね。

結論とかテーマとかってあるんですが、DEATH NOTEがないと話が動かない。

10の質問がないと、話が動かない。


そういう構造だと思います。


「書かないと!」って強迫観念というと言葉が強いですが、文学的な衝動というとちょっと気取ってますが、そういうソワソワした感じで書いたというより、考えて出てきたのか、ピコンと閃いたのかは分からないですが、「創ろう」っていう意志の下に創られた作品ではないでしょうか。


私がそうなだけかもしれないんですが、作品を作るときって、

①作らないと!って焦燥感というか、それこそ吐き出さずにはいられない衝動があるとき。

②セリフとか、場面とか、設定とか、書きたい!っていう欲求が高まるとき。

③何となく書けそうかな?って思って書いてみるか、みたいなとき。

と三パターンぐらいあると思うんですよね。

皆さんにもぜひ、どんなタイミングでどんなモチベーションで取り掛かるのかって教えてもらえたら嬉しいですね。

聞いたら楽しそうです。


それはともかく。

この3パターンてそれぞれ良し悪しがあって①で出来上がった作品て、構成とか表現とかはやっぱり練り込みが足りないなってなる反面、やっぱり熱さというか、人に伝わるものが強いものが出来ます。

それが逆に、拒絶反応を呼ぶこともあると思います。

②だと、凝った作品が出来る代わりに、好みが生まれるのかなと思います。

③は何が出来ていくのか書いてる本人も分からんみたいな感じになると思うんです。


そして①に近づくほど、読む人を選ぶような作品になるんじゃないでしょうか?

発信力が強いものって、受け取る側のアンテナもちゃんとチャンネルがあってないと、受け取れないです。

逆に発信力が弱いと、何が書いてあるんだろう?みたいな受け取り側の解釈の余地が大きくなるので、色んな人が色んな読み方が出来ます。


そういう違いが生まれるんじゃないかな?と思います。

思います、です。

あくまで主観です。


①はメッセージ性。

②は趣味趣向性。

③は娯楽性。

それぞれ表現されるものが変わるのかな、と。


そして、今作は③に近いんじゃないでしょうか。

言いたいこと、とか、伝えたいこと、とか、そういうのはいったん置いといて、こういうのも面白いと思うんです、というような雰囲気です。


さて、どうでしょう。

1万字程度の短編で、さらっと読める今作、ぜひ一度ご一読を。


https://kakuyomu.jp/works/16817330659576957513


改めまして、空夜風あきらさん、ありがとうございました。


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