11.【GOKAKON! 】 ハヤシダノリカズさん

https://kakuyomu.jp/works/16817330655973208838


あらすじ(作品ページより引用)

その婚活イベントはかなり変わっているという。

でも、そこでの婚活が不成立だった人間にもすこぶる評判が良いという。



☆☆☆



第11弾です。

ハヤシダカズノリさん、ご参加ありがとうございます。

がっつりネタバレ含みますのでご注意下さい。


"分かりにくさや、アタマに入ってきにくい文章表現のご指摘を頂ければ幸いにございます。"(コメントより)

とのことですので、先ずご要望の箇所から。


①タイトル

『ゴカコン』なんですが、ゴカコンって読むのにちょっと時間かかりました。

ごっかん?ごか……ごっかん?って 笑

本編読み出すと五感の結婚で、すぐに『ゴカコン』で落ち着くんですけどね。


②最初の部屋の配置

『雨』の字のような位置関係になるんだと思うんです。

上の棒のところに司会者がいて、点々がそれぞれ男性と女性。

縁側っていう表現をされてるので、そこでイメージを付けてくれってことかと思うんですが、最初に大まかな間取りの描写がある方が分かりやすいかなと思います。


余談ですが、縁側があって見せの間と仏間が隣り合ってて、というような日本家屋の間取りって段々、通じなくなるんでしょうね。

縁側のあるお家も少なくなってるでしょうし。


③括弧の後の改行

これは書き方の話なんですが、会話の後は改行した方が読みやすいです。

テンポを作るためにあえて続けてるのかもしれないんですが。


読んでみて浮かびにくかったのはこの辺りです。

変な印象の表現もなかったです。



続いて感想を――許可いただいたので書いていきます。


導入(会場に向かう)があって、山場(イベント)があって、エンディング(出会い)があって、というこの展開がとてもシームレスで、違和感なく進んでいきます。


この展開のスムーズさは作者さんの技量だと思います。

話を作る技量です。

レビューにも書いてあるんですが、読後感の爽やかさも素敵です。


ただ、上げるならば、納得感というか娯楽感に物足りなさは感じました。

ここを少し掘り下げます。


話が綺麗すぎるというのがあると思います。

もうこの感想だけで、あんまりいい読者ではないんですね 笑

これは、私が少し毒気がある話が好きだという好みの話です。

作品のテーマにもよるんですが。


そこに繋がるんですが、動機とか根拠が弱いのかなという所です。

例えば、導入からイベントまでの間、「なぜゴカコンに来たのか?」「どうしてゴカコンを選んだのか?」「どうやってゴカコンを知ったのか?」という要素が少ないです。


イベントの雰囲気的に大規模な広告があるわけではなく、おそらく口コミなのだろうと思うんですが、口コミで魅力を感じたのであれば、もう少し内容について知ってないと不思議かな?と思います。


また、ゴカコンを経て、ベストマッチングとして出会ったわけですが、『ゴカコンを経たからこその運命的な出会い』感も控えめです。

主人公が美形で、ヒロインも可愛い人で、お互いに雰囲気も良く、であればゴカコンによって深堀された、内面とは少し違いますが、深層?というとちょっと言葉が重いですが、そういう表層的な、視覚的な部分以外の影響というのが、もう少し表現されてる方が、『ゴカコン』に出て良かったな!っていう納得感があるように思います。


実際の出会いなんて、そんなドラマチックじゃないでしょ?っていうリアリティの話だとなればその通りですが。


後は、あらすじとの関係性ですよね。

参加した動機として捉えれば、ということですかね。

不成立だった……不成立が結婚に至らなかったということなのか、カップリングに至らなかったのかによって解釈も変わりますが、印象として、私は後者と受け取ったので、カップリングが成立した主人公の立場から見ると、その『上手く行かなかったけど良かったよ』という部分も見えにくいところがありました。


或いは、婚活イベントとかお見合いパーティーとか利用してると、少し印象が変わるのかもしれませんね。

私はその手のイベントは未経験なので、『普通を知らない』というのがネックになってるのかもしれません。


さて、そんなわけで、物足りなさの理由を掘り下げて書いた結果、揚げ足取りみたいで居心地の悪さは感じてるんですが、先に述べた通り、読後感とか、読んだ後の印象とか、素直な感情はとても爽やかで心地よいです。

「良かったね!! お幸せに!!」っていう感想を持ちます。

そんな今作、ぜひ一度ご一読を。


https://kakuyomu.jp/works/16817330655973208838


ハヤシダノリカズさん、改めてありがとうございました。


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