18. 【アイ・ガナ・ビー・ア・ヒーロー】唯響さん

https://kakuyomu.jp/works/16817330664232205710


あらすじ(作品ページより引用)

 中学3年生、アニメヲタクの唯音は、テレビで音楽番組を観た。すると幼少期に近所に住んでいた女子高生ヨッシーが、キャバ嬢ルックのV系バンドとしてギターを演奏している姿に衝撃を受ける。

 そして彼は、文化祭でヨッシーのようにバンド演奏をする為、メンバーを探すことになる。



☆☆☆



第18弾です。

唯響いおんさん、ご参加ありがとうございます。

がっつりネタバレ含みますのでご注意ください。





初めに、コメントの引用から。

“当方中学の頃より早7年程小説を書き続け、最近ようやくコメントをちらほらと頂けるようになりました。

 しかしまだまだ全ての作品にコメントを頂けている訳ではなく、最新作は自信があったのですがpvすら芳しくなく、良い点や悪い点のご指摘等を頂きたく参加させていただきました。”

とのことです。


別のところで書いたんですが、『読み続けられる』かどうかは、作品の魅力と執筆の努力だと思うんですが、『読まれる』かどうかは運です。

作品の面白さとはまた要因が違うんだよ、ということは押さえとかれた方が気が楽になるのでおススメです。


ただ「ドンマイ」じゃあまりにもあまりなので、気になったところをいくつか。


【キャバ嬢 バンド音楽 学校 中学生 ロック 文化祭 ライブヴィジュアル系 V系ガールズバンド田舎 学生 九州純エンタメ小説】


さて、これが今作に付けられてるタグです。

ただ、読むと分かるんですが、タグが本編にほとんど関係ないんですよね。


タグを見た感じの印象で言うと、派手な格好のバンドに憧れた田舎の純朴な少女が、周囲の冷たい目線に耐えながら、同志を集めてビジュアルガールズバンド組んで見返しました!みたいな青春物語かな?と思います。


全然違います。

そもそも主人公、男子ですし。

主人公の名前も中性的な漢字なので、ミスリードしやすいんじゃないでしょうか?

あらすじに『彼』とはちゃんと書いてあるんですが。


たぶん、『キャバ嬢』ってワードをフックにしたんだと思うんです。

ここに引っ掛かるように、ってことです。


したんだと思うんですが、作品の中身ともう少し連関性あるようにタグは付けた方がいいのではないかと思います。


そして、キャバ嬢ってワードがフックになるのかどうかです。

この辺りは需要の問題です。

何かパッと見た感じ、現代ドラマのジャンルですが、ラブコメ、とか、現代ファンタジーみたいな気配がする作品が多いですね。

現代ドラマっぽいのはスポ根かな、と。

こういう分析って好き嫌いが別れるんですが、PVを増やすことを第一に置くのであれば、需要を押さえるって大事です。



後、記法ですね。

たぶん、ルビ振りに違う記法使っているので、直された方がいいかと思います。

いちいち面倒くさかったら、『左上のサイドバー』→『ツール』のヘッダー→『ルビの変換』機能でまとめて変更できます。

敢えてでしたら、ごめんなさい。


現代ドラマっていうジャンルがPV付きにくいジャンルですよね。

ランキング見る感じ、短編にぶわーっとと言うより、長編に長く読者がつくというジャンルのようです。

週間ランキングに載ってる作品の話数が、ファンタジーに比べて多いです。


ある程度、文字数のある作品を長く楽しみたい読者層が多いのかもしれません。



さて、作品についてです。


1番の魅力は、作者のバンドに対する愛でしょうね。

なんかどのページでも同じこと書いてますが、やっぱり愛とか熱のある話は読んでいて心地よいです。

ギターとかバンドとか好きなんだろうなって感じが伝わって来て、読んでいて楽しいです。


これで全然興味なかったらどうしましょう笑


後は九州弁ですね。

会話を作る上で、標準語ではなくて、九州弁……でも多分、九州弁にも分布があって九州弁ってなんだよ!?って現地の方は思うんでしょうね。

関西弁ってなんだよ?って思う人です。


それはともかく、九州弁のほうが、学生時代の荒削りさとか、情熱が前に出るっていう作者の言語感の現れだと思います。


文学であれ、音楽であれ、美術であれ、おおよそ芸術って、感情のプラスマイナスは置いといて、生活には作る必要ないのに作らずにはいられない心の中にある塊を発現する作業なので、その衝動がどうすれば伝わるか!が本質だと思ってます。


好きなものを、好きな言葉で綴ってる本作は、そういう意味ではとても真に迫った作品じゃないでしょうか。


後は、ポロポロと気になった所を。

情報の後出しが多いな、と思います。

例えば主人公のキャラ。

実は陽キャでした!別に陰キャだと書いてるわけではないんですが、書き出しの感じだと、少なくとも陽キャと言うほどの陽キャ感は無かったです。

陽キャでもないのか?そういう評価があるだけで?


バンドメンバー始めるにあたって、壁をぶち破るのに【陽キャでした】のほうが、ストーリー進めやすいなってちょっと方向転換したような印象を受けました。


文化祭のバンド披露も、知らぬ間に吹奏楽との共演になってました。

有志で舞台を賑やかすのと、部活の活動報告に混ざるのと、少し印象が変わるように思います。


前者の方がお祭り感というか、下手でもノリが良ければ大丈夫感があるように思います。

後者だと、主役は吹奏楽部ですね。なので、みんなの晴れ舞台を邪魔しないように、最低限の技量、少なくとも吹奏楽部の日頃の練習を台無しにしないレベルがないと失礼な気がします。


最後に第一話の締め。

幼少期に見たヨッシーの活躍がバンド結成のきっかけと書いてあるんですが、バンド結成のきっかけは、第二話のヨッシーのバンドがテレビ出たことです。


第一話はロック?パンク?バンドとの出会いです。

ここがきっかけだと、これをきっかけにせめてギター始めてないと、コンテクストがおかしくなります。

或いはバンド組んだけど、もう解散した、とか。


最後の最後。

曲名叫ぶんですが、ここはアイガナビーアヒーロー!ってカタカナ英語で叫んでくれたほうが私は好きです。

これは好みです 笑


この辺りは読んでて気になりました。

細けえよ!って言われれば細かいんですが。

でも、ドラマですからね。


さて、今作、作者が自信があったと言われる通り、作品からプラスの波動がどんどん出てると思います。

読んでて楽しい気持ちになります。

その魅力は間違いないんじゃないでしょうか?


是非一度、御一読を。


https://kakuyomu.jp/works/16817330664232205710


改めまして、唯響いおんさん、ありがとうございました。


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