第2話 企んでる?

亮は股間のものが固くなっていくのを感じた。

 久しぶりに一人でしようかな、と思った時だ。

 恵美は股間にタオルをはさむと、そこをごしごしと拭いたのだ。実際はそれほど強くではないだろう。それでも女の子のそんなシーンを見るのは初めてだった。

 自分でもよほど驚いたのか、固くなっていたものが一気に小さくなってしまった。


 恵美はまだ子供なのかもしれない。その割におっぱいはそこそこ大きく、下の毛も濃い方だろう。

 恵美は裸のまま窓辺に近づくと、いまさらながらカーテンをきちんと閉めた。

 気が付かれた? ま、その時はその時だ。


 学校では、恵美は普通の態度だった、つまり、ばれてはいないということだろう。

 それから一週間、恵美は毎日、同じ時間に風呂から出てくると体を拭き、カーテンをしっかり閉めた。それが変わったのは八日目だった。


 その日は体を拭いても、カーテンを閉めることはなかった。

 椅子を窓のそばに置くと、腰を掛けた恵美は足を開いた。

 そして見せつけるように一人で始めたのだ

 声は聞こえないけれども開いた口からは短く声が出たはずだ。

 最初はゆっくり、やがて激しく右手が動くと、いったん恵美の体は弓なりになりそして全身の力が抜けた。


 五分ほどの時間、恵美はたっぷりとその姿を亮に見せつけた。そうとしか思えなかった行動だった。なぜなら、そのあと恵美はのろのろと起き上がりカーテンを閉めたのだ。


 次の日の朝、亮は恵美を待った。

「おはよ、一緒に行かない? 学校」

 恵美は少し驚き、すこしおびえたような表情を見せた。

 ここまではいい、この先何を話そうか、なにも考えてなかったことに気が付いた。


「私の身体どう」

 恵美がボソッと言う。見れば耳まで真っ赤だった。

「そそる」

「そそるって、どういうこと」

「昨日夜、思い出して一人でした」


「えっち」

「見せつけてるよね」

「見せてなんかいない、住谷君が覗いているだけ」


「昨日はびっくりした」

「だって、お風呂だけじゃ声かけてくれなかったから、私の体つまんないのかってちょっと落ち込んだ」

「かけれるわけないでしょ、覗いてましたって」

「そっか、そうだよね」


「俺の部屋あそこだっていつ知ったの」

「引っ越してきた日から、ちらっと見かけたから、同い年くらいだなって。一緒のクラスになればいいなって思った」

「え、俺と」

「うん、住谷君もてたでしょ、今までの学校で」


「そんなことないよ、見てのとおりかっこよくもないし」

「んー、なんていっていいかわからないけど、ほっておけない。クラスの子たちもみんな言ってるよ。からかってみたいって」」

「それって、喜んでいいのか」

 嫌われるよりはましかもしれないが、複雑な気分だ。

「だから、恥ずかしかったけど」


「信じて、あんなことしたの住谷君が最初だから」

「ね、加藤は俺をどうしたい?」

「せっかく隣にカッコいい子が来たんだもの、友達になりたい」

「まず一言、カッコいいってのは絶対変」


「ね、今日うちに来る?」

「ほんと?行ってもいいの、行く」

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