第12話 消える槍と特殊能力
ロキと部下4体に囲まれて、ダンジョンの入り口までリリスの見送りに出た。
「じゃあリリス頼んだぞ。何時間くらいで戻って来れそう?」
「行きは1時間で着きますが、少し巣を調べるので30分から1時間。卵を拉致してからハチが見失わないようにしながら帰って来ると…、合計7時間程でしょうか?」
「分かった。夕方くらいか…。ゴブリン部隊の準備はしておくからゆっくり慎重にな。身の危険を感じたらすぐに逃げてこい。」
「はいマスター、お任せ下さい。では行って参ります。」
「くれぐれも気を付けてな。いってらっしゃい!頼んだぞ!」
ヒラヒラ手を振って飛び立つリリスを見送って、少しすると護衛のロキが、
「ウォフ。」
(主殿、では戻りましょう。デカ蜘蛛に早く網を張らせましょう。)
「あぁ、分かった。もう戻るよ。」
リリスが飛んで行った先には、9600mの巨峰が聳え立っている。
(すげぇな…。高い山なんて富士山しか見たことないけど、それのほぼ3倍だろ?いつかは空飛んで山頂まで行ってみてぇな…。)
いつかあの山頂に降り立つことを夢見ながら、コアルームに戻った。
*
ロキにヒュージスパイダーに網を張るように指示を出してもらって、コアルームに戻ってきたが、特にやることが無い。DPショップは確認したし、MPはゴブリン部隊に使うので温存しないといけない。
(うーん。また映画でも観るか?でもちょっと飽きたんだよなぁー。)
ロキ達を見ると、入り口前で車座になって何やらウォフウォフ真面目に話している。
(なんか邪魔しづらい雰囲気だし。)
椅子に座ってタブレットを操作していると、不意にリリスと一緒に貰った槍のことを思い出した。
(あれ?そういえばあの槍どこ行った?リリスがしまったんか?)
コアルームを見回しても、あの槍を収納出来そうなところは無い。
「うん?マジでどこ行った?リリスが持ってった?でも持ってなかったし…。」
:【愉悦の邪神】様よりメッセージが届きました。
またまた良いタイミングでメッセージが届いた。覗いているのを全く隠そうとしないのがあの邪神らしい。
「再生してくれ。」
:メッセージを再生します。『グロウウェポン・ルインならそのコアルーム内に存在している。半幽物質、ゴーストクォンタムという物質で作った槍だ。投げたら手元に戻る性質にするにはこれしか選択肢が無かった。元から実在と非実在が混在する物質で作った。呼べば手元に現れ、消えろと言えば姿を消す。その分攻撃力が低い。自分で育てろ。』
メッセージを削除しますか?
「いや、削除しなくていい。待機モード。」
:待機モードに移行します。
邪神様からの有難いお告げをいただいたところで、ルインを呼んだ。
「ルイン!」
そう呼びかけると俺が座る椅子の横に、石突きを下に直立して現れた。
右手を伸ばして掴むと、やはり軽い。持ち上げて机に載せると、タブレットの所持物品アプリを開いた。
_____
グロウウェポン・ルイン
位階:
特殊:
貫通攻撃力:22
※グロウウェポン…生物を傷付けた際に血液を吸収し、自己強化をする生きた武器。成長限界によって位階分けされる。ダンジョンから発掘され、下位位階でも人工の刀剣より優れた性能を持つ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(あー、このゴーストクォンタムね。出したら消せたりするなんて都合のいい物質を使った分、この貫通攻撃力ってのが落ちてるってことか。)
(血液ってどこから?生き血?死骸の血でもいいなら超効率良さそうだけど…。)
「まぁいいや。実験はリリスが居る時にやりますか。」
血を用意しないと実験しづらいのでひとまず保留にする。ルインを掴んで消えろと言おうとすると、口に出す前にフッと空気に溶けるように消えた。
「あれ?これ言わなくても消える?」
今度は声に出さずに呼んでみたら、これは現れない。
「呼ぶときは声に出さないとダメなん?ルイン!」
声に出すと今度は現れた。
「なるほど、呼ぶ時は声に出さないといけないけど、消す時は要らないんか。」
消えろと念じるとまたフッと消える。
「ふーん、面白い物質だな。DPショップには売ってなかったけど、高いんかな?」
一応ショップの素材系を確認してみたけど、ラインナップには無かった。
「しゃーない。ロキのもう1つの進化先でも見るか。」
ロキの方を見るとまだ4ウルフ達と、ウォフウォフ話している。見るだけなら呼ばなくていいだろうと、日蝕狼スコルを選択した。
_____
日蝕狼スコル
保有魔力:不足
必須属性
:狼…可
:火炎…不可
:陽光…不可
:極暑…不可
:乾燥…不可
:灼熱…不可
:溶解…不可
:白炎…不可
:空歩…不可
:天駆…不可
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(おぉーやっぱり10個か。スコルは日食だからか完全に太陽に偏ってるな。ハティとは対極の魔物になるっぽい。)
そう考えて、眷属強化の眷属特殊能力付与をまだ自分で見ていないことを思い出した。
(リリスに確認させてから忘れてたー。リリスが欲しがってたのもそうだし、ロキに付けるのもあるし、さっさと確認するか!)
リリスが帰って来るまで約7時間、どんな属性があるか、確認することにした。
***
_____
眷属特殊能力付与:MP
*ベース6種及び派生
・火…30000
火炎…70000
白炎…2.600.000
蒼炎…26.000.000
紫炎…460.000.000
・水…30000
水流…60000
湖水…1.400.000
瀑布…16.000.000
海王…290.000.000
・風…30000
突風…70000
爆風…1.800.000
大嵐…17.000.000
神風…320.000.000
・土…30000
土石…70000
巨岩…1.400.000
大陸…22.000.000
岩盤…350.000.000
・光…30000
聖光…200.000
神聖…3.700.000
神威…36.000.000
神格…1.000.000.000
・闇…30000
暗黒…300.000
深淵…4.500.000
奈落…45.000.000
根源…1.500.000.000
・氷…60000
氷結…130.000
氷雪…3.000.000
凍氷…33.000.000
零凍…140.000.000
・雷…120.000
雷雲…240.000
雷撃…4.000.000
迅雷…3.800.000
天雷…370.000.000
・火+複合系
熱水…90000
熱風…100.000
熱砂…80000
陽光…90000
乾燥…220.000
溶岩…200.000
灼熱…350.000
溶解…400.000
・水+複合系
濃霧…100.000
泥濘…80000
幻影…120.000
毒…150.000
濁流…180.000
癒水…300.000
・風+複合系
砂嵐…100.000
呪詛…350.000
吹雪…2.000.000
・土+複合系
呪泥…50.000.000
・光+複合系
閃光…150.000
*形質
矮躯…10000
小型…15000
大型…25000
巨躯…30000
矮小化…150.000
巨大化…200.000
変化…200.000
変身…300.000
人化…4.000.000
脳強化…3.000.000
反射強化…1.000.000
視覚強化…1.000.000
嗅覚強化…1.000.000
聴覚強化…1.000.000
六感強化…2.000.000
筋力強化…1.000.000
エラ呼吸…1.500.000
肺呼吸…1.500.000
飛翔能力…2.000.000
第三目開眼…5.000.000
魔眼開眼…1.500.000
合成…1.000.000
共生…1.000.000
成長…1.000.000
*特性及び耐性
悪…10000
巨悪…100.000
外道…1.000.000
中庸…50000
善…30000
正義…150.000
尊者…1.500.000
邪…3.000.000
獄…5.000.000
聖…4.000.000
天…6.000.000
犬・狼・猫・虎・獅子・馬・牛・猪・鼠・羊烏・隼・鷹・鷲・蝙蝠・蛇・蜥蜴・蝶・蝿・蚊・蜘蛛・百足・蜂・蟻・蚯蚓・蛭…80000
竜…300.000
龍…400.000
幻獣…250.000
奴隷…1000
平民…5000
貴族…500.000
王族…1.500.000
農民…3000
武人…50000
職人…50000
商人…40000
魔法士…60000
魔術士…60000
魔導士…150.000
研究者…80000
父…150.000
母…150.000
子…50000
炎熱耐性…100.000
炎熱無効…5.000.000
炎熱吸収…8.000.000
凍結耐性…130.000
凍結無効…5.500.000
圧力耐性…150.000
圧力抵抗…3.000.000
呪詛耐性…150.000
呪詛無効…10.000.000
呪詛反射…12.000.000
*環境
低魔力耐性…100.000
高魔力耐性…100.000
極寒…150.000
極暑…150.000
重圧…350.000
汚染…200.000
空腹耐性…100.000
迷彩…300.000
・
・
・
・
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
とにかく大量の属性が羅列されていた。リリスが欲しがっていた、聖、天、母も見つけたし、ロキに必要なものも見つかった。
実際は数えていないけど、1000は軽く越える数があったように感じる。
途中で昼食にラーメン100DPを食べただけで、それ以外は休憩もせずにタブレットを見ていた。
気が付いたらもう6時間も経っていて、ゴブリン部隊のMPが溜まっている。
リリスが帰ってくる前にゴブリンを用意しておこうと、コアの前に移動した。
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