概要
男の娘×クトゥルフ×伝奇!ガサツな男の娘と神経質男の凸凹バディ!
ナルシストでガサツな女装の美少年「竜堂ナツキ」は、神経質で堅物な眼鏡の青年「竜堂秋人」と共に、漢方薬局「藍那堂」の二階に居を構えて「異能の絡む不思議な事件」の相談を請け負っている。怪しげな古物の販売も行う薬局の店主「藍那ナイア」の助力も受けながら、喧嘩ばかりのバディは日常に潜む名状しがたい闇と対峙していく。
第一話「夢の帆船」
高校生の「柄井ついり」は、出来立てのわらび餅を携えて校舎の別棟に向かっていた。
校内でまことしやかに囁かれる「お菓子一つで問題を解決してくれる女生徒がいる」という噂にすがっての事だ。その場所で出会ったナツキに、ついりは自らが所属する吹奏楽部で起きているある異変について相談をする。それは「夢の中で帆船に乗ってしまった生徒が目を覚まさなくなった」というものだった。
第
第一話「夢の帆船」
高校生の「柄井ついり」は、出来立てのわらび餅を携えて校舎の別棟に向かっていた。
校内でまことしやかに囁かれる「お菓子一つで問題を解決してくれる女生徒がいる」という噂にすがっての事だ。その場所で出会ったナツキに、ついりは自らが所属する吹奏楽部で起きているある異変について相談をする。それは「夢の中で帆船に乗ってしまった生徒が目を覚まさなくなった」というものだった。
第
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!骨太な伝奇連作小説
クトゥルフ神話にはあまり明るくない人間でも、十分楽しめる良作です。系譜を組みつつ、怪奇小説として巧みに昇華されていると感じました。
趣きとしてはライト文芸における、連作型オカルトホラーに近い骨子をしているものの、第二章・三章では閉鎖的な村の不気味さを漂わせており、それがまた骨太な印象を強めているのかもしれない。
「妖怪ものではない」
「『怪異と仕業と思われていたが実は人間が犯人だった』系事件ではない」
「クトゥルフ神話の知識を多分に必要としない」
……などなど、オールドファッションな伝奇小説に、男の娘と相棒を加えた化学反応を是非とも堪能していただきたい。