概要
【書籍化】心霊マンションを巡る群像劇ホラーミステリー
怪奇現象が起こる【お化け屋敷】と揶揄される心霊マンションに暮らす人々の物語。
①新人編集者山城と心霊マンション
新人編集者の山城龍彦は書籍の取材のため、とある事故物件――心霊マンションに滞在することに。アルバイトの小野寺が見張り兼、物資供給のためにマンションを訪れて取材の手伝いをしてくれるが、山城はなぜか学生アルバイトのの手下のような立場になってしまう。果たして二人は【お化け屋敷】の真相に辿り着けるのか⁉
②武藤家の食卓
ある日、武藤家の長男が神隠しに遭ったかのように忽然と姿を消し、母親の美知留は半狂乱になってしまう。父親の大樹は子供の行方を追う――。
③偽りの霊能者
龍泉はカルト的人気の霊能者だが実際は売れない役者である。小劇場に出ながらホストをやっていたところ、TV局のプロデューサ
①新人編集者山城と心霊マンション
新人編集者の山城龍彦は書籍の取材のため、とある事故物件――心霊マンションに滞在することに。アルバイトの小野寺が見張り兼、物資供給のためにマンションを訪れて取材の手伝いをしてくれるが、山城はなぜか学生アルバイトのの手下のような立場になってしまう。果たして二人は【お化け屋敷】の真相に辿り着けるのか⁉
②武藤家の食卓
ある日、武藤家の長男が神隠しに遭ったかのように忽然と姿を消し、母親の美知留は半狂乱になってしまう。父親の大樹は子供の行方を追う――。
③偽りの霊能者
龍泉はカルト的人気の霊能者だが実際は売れない役者である。小劇場に出ながらホストをやっていたところ、TV局のプロデューサ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!嘘のつく方法と意図を突き詰めた一作
小説は、嘘です。
当たり前のことを言って驚かせて失礼しました。フィクションであっても内部に真実を隠していると信じて、私達は小説を読みます。
それでは、本作冒頭に描かれる、登場人物がことごとく嘘をつく様子は真実でしょうか。「人間は嘘つきだ」という真実を描いたと見るでしょうか。
嘘と真実は線を引いて分けられるものではなく。嘘をつく理由は様々で一概に責められるものでもなく。それは当たり前のことなのに。複数の嘘が積み重なる中で、嘘が様々な貌を持つことが見えてきます。題名と真逆ですが、群像劇としてはそうなのです。
嘘をつくなら、どのような方法で、どのような意図を持って。その二点を本作は突き詰め…続きを読む - ★★★ Excellent!!!複数のホラーアイコンが作り出す、思いもかけぬパズルの正体
「ああ! やられた!」と、ラストまで読んで思わされました。
「ああ! 読んで良かった」と、同じく最後のページまで読み終えた後で満足させられました。
本作はいわゆる「ホラーアイコン」が目立つ作りになっています。
出版社勤務の山城は、「とある事故物件」マンションに住むことを命じられる。
ホストをしている鈴木は「霊能力者」の竜泉という名前で活動することになる。
息子と娘を持つ大樹は「息子の謎の失踪」という事態に見舞われる。
ひとまずこの三人のコンセプトを見るだけでも、「ホラーとして何か怖いことが起こりそう」な雰囲気が漂ってきます。
果たして、この先に何が起こるのか。山城が…続きを読む