概要
6つのルールの中で、貴方を何度も騙します【未知の推理と真に意外な犯人】
読者は全ての登場人物を疑う。
Aが本命。次点でB。大穴だとC。Dは怪しくないけど、逆に犯人かも知れない。
念の為、チラッと登場しただけのEも疑っておこう。
だから、本当の意味で『意外な犯人』なんてものは存在しない。
存在するとすれば、それは論理的に推理不可能な、ただの悪ふざけであり、少なくともミステリと呼べる代物ではない。
――新入生の少女達は、そんな風に目の前のコレを侮っていた。
『衝撃の展開』なんてものは、
いくつかのパターンの中で、今回は盲点だった展開に過ぎず、
本当の意味で発想の外側にあるようなものではない。
――そう信じていた。
これは、とある女子高生が、平和な学園の片隅で行われていた『見たこともないような解法を乱用する推理ゲーム