【完結】内気な少女と人気者の彼

読書好きで内気な性格の女の子と、クラスの人気者な男の子との恋愛模様。
それぞれに真剣に向き合い、歩み寄り、寄り添ってゆく。
すっきりすとんと落ち着く読後感でした。

ゆっくりとした時間が流れているようで、心は急速に動いていく。
いろんなものを乗り越え、優しさに包まれながら成長できるのは、やっぱりそこに主人公の魅力があったから。

背中に温かい手を添えてくれるようなお話でした。

内気な主人公、綾瀬文栞が人気者の長瀬くんと接点を持つ、小さな物語。
この物語は劇的な恋じゃない。
日常にあふれた。
あるいは日常に埋没した、恋心未満の感情。
住む世界が違う（と文栞ちゃんは思っている）長瀬君が
接点ができることで、少しずつ気になる存在になっていって――。


異性というだけで住む世界は違うと思ってしまうけれど。
自分のネガティブな面をどうしても意識してしまうけれど。

でもね思春期特有の後ろ向きさを飛び越えて言葉をかけてくれる長瀬君。そりゃ人気者ですよ。

だから、住む世界が違う。文栞ちゃんがそう思ってしまうのも分かる。
だから、知らない世界に触れることに誰もが躊躇してしまう…続きを読む