概要
失踪した父。「パパは殺された」と言い残して自殺した母。事件の真相は?
「僕は父親を食べたのかも知れない」
寡黙な祖母と二人で暮らす男子高校生・小日向 蒼依。彼の唯一の願いは目立たず平穏無事に過ごす事だ。しかし蒼依は、九歳の頃に起こったある事件の記憶に苛まれ、とある恐怖症が原因で襲われる眩暈と吐き気の発作に苦しんでいた。
蒼依は、「君に興味がある」と言い寄って来た(常に上から目線で王子様的な喋り方をする変わり者だが、学園一と謳われる美少女)月ヶ瀬 柊と共に、七年前の真相を探り始める……
寡黙な祖母と二人で暮らす男子高校生・小日向 蒼依。彼の唯一の願いは目立たず平穏無事に過ごす事だ。しかし蒼依は、九歳の頃に起こったある事件の記憶に苛まれ、とある恐怖症が原因で襲われる眩暈と吐き気の発作に苦しんでいた。
蒼依は、「君に興味がある」と言い寄って来た(常に上から目線で王子様的な喋り方をする変わり者だが、学園一と謳われる美少女)月ヶ瀬 柊と共に、七年前の真相を探り始める……
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!うつくしき童話で描かれる、愛と執着のミステリー
僕は「肉」が食べられない。なぜなら、僕は「父」を食べたことがあるからだ――。
衝撃的な疑惑を土台に据えた、まるで御伽噺のようなはじまりは、そのまま最後までページを捲る手を止めさせない。キャラ文芸らしく、芝居めいた口調の美少女探偵×薄幸の美少年(と、父君の姿から想定できる主人公)の甘酸っぱい関係性もさることながら、描かれているのは静かで重く、そして激しい愛と執着につい引き込まれて読み進んでしまいました。
特に、この作品で最も素晴らしいと感じたのは、作中作で登場する虎と一角獣の童話の話。ミステリーに登場する童話や数え歌の類は、それこそ城平京の「名探偵に薔薇を」やアガサ・クリスティ「そして誰もい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ミステリアス美少女の推理が冴え渡る、ちょっとダークなミステリー!
あのとき僕が食べたのは、父親の肉だったのではないか。
幼い頃のトラウマで肉が食べられなくなった蒼依は、クラスメイトの美少女、月ヶ瀬柊と出会う。
父の死と決別するために、蒼依は月ヶ瀬さんと事件を調べることに。
月ヶ瀬さんのキャラクターが最高でした。クールでミステリアスで、だけど優しい。最強じゃないですか!
根拠のない励ましでも、ただの気休めでもなく、ロジカルな思考で蒼依に寄り添う姿が素敵です。
他のキャラクターも良かったです。
特に朔良さんの憎めないちょっとダメな大人感がツボでした。
当時のことを知る人たちに聞き込みをしていく蒼依と月ヶ瀬さん。
少しずつ明らかになっていく、蒼依の知らなかっ…続きを読む