本を買う
好きな女の子の名前は上も下も珍しくて、よくからかわれるから嫌いだと言ってた。
いつもはそっか、としか言わなかったけど、最後に会った時に言ったんだ。
──君の名前を呼ぶの、わりと好きだったんだよって。
何となく入った本屋。新刊台に、君と同じ名前が載った本がある。
買うしかないよね。
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