電車


 電車に乗ってるといつも思う。


 目的地に降りたくない。

 このまま終点まで乗っていきたい。


 スマホをいじるも良し。

 本を読むも良し。

 寝ても良い。

 そうして終点に着いたら、

 現地を思う存分散策して、

 美味しい物食べて、

 ホテルかネカフェに泊まって、

 朝になったら違う路線の電車に乗って、

 適当な所で降りて、

 また同じことをする。


 とにかく心身共に休まりたい。

 厄介事は全て忘れて一日を過ごしたい。


 ──だけど、それが許されないのが現実だ。

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