(閑話)カクヨムについて
ただふらりと歩き回る旅に、目的地はいらない。
むしろ、歩くという手段が既に目的なのであって、辿り着く場所を見定めるのは野暮天だとさえ思う。
そこに、物語はちょうどいい道連れだ。
カクヨムを巡る旅は、まだ続く。
続くが、そろそろ読んでレビューを書いてきた小説の“弾”が尽きようとしている。
早くね? と思われる同好の士よ。そんなものだぞ。祖父江という男は。
いやさ、当初はこんなはずではなかったのだ。
マイページの『読んだ』小説が60本以上あるのだから、いくらでも続けられると思っていたのだ。
だが、話はそう簡単ではなかった。
『読んだ』小説は『完結した小説』ではない。俗な言葉で“エタる”などと言われるが、まぁ、そういう息切れを起こしたまま浮上してこない作品も存在する。
そのことを失念していたのだな、この阿呆は。
終わっていなくとも感想は書けるが、終わる気配のない作品を紹介はできぬ。
「あれれ~、おかしいなぁ。レビューを書いた数と紹介できる小説の数が一致しないぞ~」などと能天気に思っておった。笑うがいい。
とはいえ、だ。
なに、ここは創作意欲の集積場たるWeb小説サイト。供給は限りなく無限に近い。多少、更新頻度が下がったところで、続かなくなることはなかろうよ。
と、今後の指針のようなことをだらだらと書いておいて、ここからが本題だ。
カクヨムのシステムは、なかなかに好ましい。
そう思う理由の一つが、コメント機能だ。
作品への感想は、基本的に応援コメントと、レビューでしかできない。
そして、一話につきコメントは一回ずつしかできず、返信も一回きり。いわゆる“コメントツリー”が作られることはないようになっている。
また、近況ノートのコメント欄には返信という機能が無い。
こうした、ある種の小説至上主義とも取れるデザインを、好ましく思う。
小説をほったらかしにして、コメント欄だけが白熱していくという本末転倒な事態は、あらかじめ回避されている。
「ここは小説投稿サイトであり、決して匿名掲示板や、まとめブログのようにはせんぞ」という気概すら感じるのだが、どうであろうか。
レビューにおける☆は、唯一、どうにかならんもんかと思う機能だ。
祖父江は☆の数について、「絶対評価したいから」という理由で、すべて二つにしている。ならば三つでもいいだろうと?
やはり素人とはいえ小説を書く人間であれば、PVや評価された“数”ではなく、言葉で勝負したいではないか。
だからといって、祖父江のように一ページごとに応援コメントを乱れ撃つスタイルになれというのではない。たまに十ページ連続でコメントを書いたときなど、作者殿の通知はどうなっているのだろうか。
カクヨムについて書きたいことは、こんなところだろうか。
ではまた、旅に戻ろうか。
完走した作品が少なくなったとはいえ、紹介したい小説はまだまだあるのだ。
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