第十三話 僕の水玉模様

雨の日のママは



 雨の日のママは水玉もよう。

 何がって?

 カサだよ。カサがね。


 いっつも、保育所にむかえにくるとき、ママは自転車なんだ。でも、雨の日だけはあぶないからって、電車にのってくる。


 電車は時間が決まってるから、自転車よりおむかえがおそくなる。

 まだかな、まだかなって待ってると、保育所のまどガラスのむこうに、水玉もようのカサが見える。


 ぼくは雨の日が好き。

 だってね。雨の日には、ママと手をつないで帰るから。


 ママ。これからもずっと、おむかえにきてね。

 ママは水玉のカサ。

 ぼくは黄色い雨がっぱ。

 雨の日には、手をつないで歩こうね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る