概要
ミルドタウン。この街の住民は、全員《記憶喪失》
記憶喪失者だけが住むことを許された街、ミルドタウン。
この街に住む探偵、ミモリにも、この街に住む以前の記憶がなかった。
あるとき、彼のアパートに謎めいた落書きが発見される。
記憶喪失の街で問いかけられる「貴方は誰?」
――この問いを皮切りに、街に事件が起きる。
夫婦の自殺、逃げ出したこども。病院の火災、そして。
自分は何者なのか?
この心の痛みはどこから来るのか?
親友のギーとともに事件を調べ始めたミモリは、
確かな過去のないこの街で、自分自身に出会う。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!エモい雰囲気のブロマンスが好きな人はぜひ。
くすんだ色彩の世界観が素敵な探偵物です。
私は記憶絡みの話に弱いので、記憶喪失者ばかりが住む街という設定にわくわくでした。
かつて世間を騒がせた殺人鬼の存在が絡む事件の謎解きはミステリアスで、メイン二人の関係性も心に残ります。
淡々としているようでいて結構悩んでるミモリと、飄々としているけどときどき脆いとこがあるギー。
ギーを傷つける質問をして後悔するミモリとか、終盤のギーの重い愛情表現とか、二人の出会うエピソードとか、いろいろと極めて良かったです…。
JBハロルド(特にマンハッタン・レクイエム)みたいな音楽を流しながら、雨の日に読みたい感じのエモさでした。