エモい雰囲気のブロマンスが好きな人はぜひ。

くすんだ色彩の世界観が素敵な探偵物です。
私は記憶絡みの話に弱いので、記憶喪失者ばかりが住む街という設定にわくわくでした。
かつて世間を騒がせた殺人鬼の存在が絡む事件の謎解きはミステリアスで、メイン二人の関係性も心に残ります。

淡々としているようでいて結構悩んでるミモリと、飄々としているけどときどき脆いとこがあるギー。
ギーを傷つける質問をして後悔するミモリとか、終盤のギーの重い愛情表現とか、二人の出会うエピソードとか、いろいろと極めて良かったです…。
JBハロルド(特にマンハッタン・レクイエム)みたいな音楽を流しながら、雨の日に読みたい感じのエモさでした。