概要
人をやめた巫覡と華族の姫が織り成す切なく儚い幻想恋愛譚
毎年夏は都を離れて田舎の別荘に滞在する華族の姫、はな。
彼女はいつからか、別荘の近くにある深い山へ足繁く通うようになる。
山の奥深く、人が足を踏み入れることは許されない聖なる領域。
そこに、会いたい者がいるからだった。
「今年も来たよ。……外界のこと、たくさん。話しに来たよ」
華族の娘が交わした、大切な約束。
これは、無邪気で不器用で儚い、交流の物語。
© 2017 Tsuchimikado Hibiku
彼女はいつからか、別荘の近くにある深い山へ足繁く通うようになる。
山の奥深く、人が足を踏み入れることは許されない聖なる領域。
そこに、会いたい者がいるからだった。
「今年も来たよ。……外界のこと、たくさん。話しに来たよ」
華族の娘が交わした、大切な約束。
これは、無邪気で不器用で儚い、交流の物語。
© 2017 Tsuchimikado Hibiku
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!山奥で神の手足になった青年と、人間の少女の切ない恋愛譚。
これは純粋なボーミーツガールであるが、けして単純なボーイミーツガールではない。温かくも切ない、胸が締め付けられるような恋愛譚だ。
華族の少女は山で青年と出会う。青年は山神の「手足」であり、成長を止めた姿でずっと人間とかかわらずに暮らしていた。少女は青年に外の世界のことや文字について彼に教え始める。人とかかわることで、徐々に「人間らしさ」を取り戻していく青年は、いつしか少女に想いを抱くようになる。そして少女も、青年に想いを寄せるようになる。
しかし、青年が人間的な感情を持つことは、ある者によって仕組まれたものだった。そして少女も、兄の命令で家のために許婚を決められてしまうのだった。それで…続きを読む