概要
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!今の自分にピッタリ
自分は今、中国の武漢市で教師をしております。自分自身、仏教にも関心がある上、内容が重要だったもので、あっという間に読んでしまいました。
中国にはトータルで、2年以上滞在しております。大学時代に約1年間西安市に留学、そして、卒業後しばらくしてから武漢市にて、縁があり教師の仕事をいただきました。
一度長期滞在したから、大丈夫だろうと思っていた自分は、完全に甘かったです。
仕事の上での中国人との人間関係や、人間との距離感、道徳観に悩みました。
特に悩んでいるのは道徳観です。文章にもありましたパチモノのことや、動物を食べ物のようにしか思っておらず、ペットブームの最中、簡単に捨ててしまうような人が多く…続きを読む - ★★★ Excellent!!!偉大なる辻説法
わたしのように、先に『注意欠陥多動性菩薩』に出会ってしまった人と、こちらを先に読んで『注意―』を後にした人とでは、どちらの驚きのほうが大きいのであろうか。
いや、「驚き」とひとことで表したところでその内訳はそれぞれの作品に対してきっと異なるはずだから、どっちがどうとか簡単には言えないのかもしれない。
ただ、こちらとあちらの間にはものすごい落差が横たわっていることだけは確実である。かたや偉大なる辻説法、かたやボンサン赤裸々トーク。とにもかくにも併せて読まれることを強く強くお勧めしたい。この方のお話を聞いたがさいご、行間から溢れ出るお人柄にうたれて猛烈に改宗したくなる。真言宗に。 - ★★★ Excellent!!!生きるより強い力を頂いた気持ちです。
高野山と空海・弘法大師のことが掘り下げて分かりました。
何時しか、空海を頗る愛する、お大師様フアンと化した私です。
中国の近年の様子と文化・習慣などよく分かりました。また、日中の文化などの違いを乗り越えなければならないことを人民を知ることで、再認識できました。
文化の違いはあるけれど、素朴に力強く生きる人民を感じました。また、文化・環境などからくる価値観や人間性まで、よく分かった気がしてきます。
ましては、1990年代から2000年代においての急激な経済発展した中国が、よく、龍範様のコラムで自らの浅い知識が真実かどうかなどまで、確認などできたように思います。
大変いろいろなことが、勉強にもな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!まさか熊楠先生や車田先生の名前が出るとは…
私も大概併記されそうもない名前を並べてしまいましたが、思いがけず出てきた色々なお名前に、非常に驚きました。
情報化と言われる昨今、色んな立場の方がモノを書いておられます。しかし、まさかこういった場所で、僧侶の方の書かれた文章を読めるなどと思っておりませんでした。
偶然出会った本作を通して、本職であられる仏教、特に、弘法大師のお話、隣国の文化、知らない時代など、色んな世界を覗き見た気持になりました。
時には頷き、時にはこのような文化や、考えがあるのかと驚き、時にはちょっと引っ掛かるな?と、恐らくそう大きな開きもなさそうな世代間のギャップのようなものに首を捻りながら、何故でしょうか、お書きにな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ユーモアと、懐かしさと。
お坊様の温かなお人柄が拝察されるこのエッセイ集、
かつて中国に駐在なされていた時の出来事、
また日本と中国とを比較してのお考えを
ユーモアを含んだ公平な視点で、
しかもそれらが
格調高くも平明な文章で述べられています。
他の用事を抱えているのにも関わらず、
するすると最後まで一気に読み切ってしまいました。
しかし読了後、
「ああ、勿体なかった…
もっと味わって読むんだった!」
と後悔したのも事実です(笑)。
また、かつて私も大学で第二外国語として
中国語を学んだことがあり、
ネイティヴの先生に「長文暗唱」を
よく課せられたことや、
彼の国で遭遇した様々な出来事なども
懐かしく思い出しました…続きを読む - ★★★ Excellent!!!優しいお説法2
まず、桜井今日子さんに謝罪致します。貴女以上のレビュー・タイトルを思いつけませんでした。
私は神社仏閣に行って、お説法なるものを拝聴した事が有りません。中島さんの作品を読んで、心が穏やかになる自分を感じました。言葉の力って凄いですね。
この作品は、心が穏やかになるだけでなくて、知識も習得出来ます。是非、皆さんに読んでもらいたいと思います。
作品中には書いてはいませんが、劉備玄徳が諸葛孔明に示した三顧の礼は、三回じゃなかったのね、と目からウロコでした。生真面目な日本人の大半は三回だと思い込んでいるでしょうが、見聞を広げるというのは、こういう事なのですね。
ところで、私は学生時代の貧乏旅行や仕事…続きを読む - ★★★ Excellent!!!優しいお説法
優しいお説法を聞いているかのようです。
中国のお寺での経験など、そうそう伺えるお話ではありません。
中国と日本、どちらがよくてどちらが悪いというお話ではありません。
人類的には同じルーツを持ち、日本の大方の文化はこの中国からやってきているのに、異なる現在のお互いの国の考え方や文化。
作者さまほどではありませんが、中国で暮らしていたことのある私にとっては、「あるある!」と画面を指さすご指摘も多々見られて心が和みます。
仏様のお話から歴史や環境問題まで、幅広い知識に裏付けされたお話。
滑らかな文章で心にすっと入ってきます。それは水か何かのように。
このお説法で心が満たされ、今日も穏やかに生…続きを読む