ユーモアと、懐かしさと。

お坊様の温かなお人柄が拝察されるこのエッセイ集、
かつて中国に駐在なされていた時の出来事、
また日本と中国とを比較してのお考えを
ユーモアを含んだ公平な視点で、
しかもそれらが
格調高くも平明な文章で述べられています。
他の用事を抱えているのにも関わらず、
するすると最後まで一気に読み切ってしまいました。
しかし読了後、
「ああ、勿体なかった…
もっと味わって読むんだった!」
と後悔したのも事実です(笑)。

また、かつて私も大学で第二外国語として
中国語を学んだことがあり、
ネイティヴの先生に「長文暗唱」を
よく課せられたことや、
彼の国で遭遇した様々な出来事なども
懐かしく思い出しました。

そして、
中国のこと、御仏のみ教えのこともさりながら、
御尊父(「アストロ球団」の方ですか!)のエピソードが
深く心に残りました。

いつか書籍化していただけたら、と願いつつ。


その他のおすすめレビュー

結城かおるさんの他のおすすめレビュー59