戦友のある夜

作者 湯煙

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★★★ Excellent!!!

息子さんの1人が結婚して独立し、親としての務めを果たしたなーという感慨に耽るある夜。
聴いていたラジオからは青春を彩った懐かしい曲の数々が流れている。
音楽を聴きながら、妻との思い出がいくつも蘇ってくる。それは、一緒に曲を聴いている妻も同じで…
というような、長年連れ添ってきた夫婦のしっとりとしたある夜の出来事。
作者さんの実話かな?という感じの妙にリアルな雰囲気がとてもいい。
独身の私には憧れるもののようにも感じる。

★★★ Excellent!!!

子どもの巣立ち(?)を迎えた、ある夫婦の物語です。

恋愛という激動の(そうでもない方も勿論いらっしゃいますが)時代を乗り越えて結ばれた二人には、次から次へと困難がふりかかります。
ハネムーンギャップ、倦怠期、嫁姑舅問題、ご近所トラブル、仕事とストレス、そして育児、介護……育児!
乳幼児期から反抗期、思春期、進学、就職と……本人だけでなく、それを支える親達には、身体的心理的経済的な負担がたくさん。
こうしたことを、ともに乗り越えていく夫婦とは、まさに戦友(^^; 同盟軍。時に肩を組み、背中を預け、愚痴をこぼし、励ましたり貶しあったり……濃厚な時間を過ごしてきたことでしょう。

そんなベテラン夫婦が、長男の独立を機に、これまでの戦歴を讃え合う……という大袈裟なことはなく。昔懐かしい音楽を聴きながら、ちょっと労わりあう、というお話です。そこが渋くてイイのです。
Earth, Wind & Fireの名に、心ときめく世代にお薦めします。

「親業」の先は長いですね。お疲れさまです(妙に実感がこもるレビューになりました。失礼しました…)。

★★★ Excellent!!!

長男が独立した夫婦。手元に残る次男も遠からず就職するに違いない。2人が、青春時代を彩った数々の名曲とともに来し方をしみじみ振り返る。

いいですねえ、長い年月を歩んできた「戦友」夫婦の小さな、でも温かく味わい深い物語。2人の間には時に嵐もあったでしょう、強い風が吹いたこともあったでしょう、でも花が咲き、陽光あふれる季節も足並みを揃えて過ごしてきたでしょう。

作中には様々なナンバーが登場しますが、音楽に詳しくない私でも充分楽しめたので、わかる読者ならその楽しみが倍増するはず。

ラスト近くの、旦那様のちょっとした「プレゼント」と奥様の反応も素敵です。どうも、御馳走様でした。