ゴムのボールではなく、皮のボールだった頃の、1トライが4点だった頃の、スクラムトライがあった頃の、痛快青春ラグビーグラフティ。
「ラグビーあるある」のオンパレードで懐かしく思いました。
負け戦の描写がリアルすぎて笑えました。たしかに手も足も出ない試合ってあんな感じなんですよね。
「お好み焼き」と呼ばれる擦り傷は、我々は「ビフテキ」と読んでました。そこかしこ生傷だらけで、夏場は絶えず体のどこかが膿んでいましたね。
最後のキョーゲイとの試合は、去年9月の日本対南アフリカ戦を観るような気持ちで手に汗握り応援しました。
オータにパスが渡る瞬間、「余った!」と叫びたくなります。
主人公の作者は、私の脳内では、日本代表ロックの大野均選手をイメージしてました。彼も大学からラグビーを始めたんですよね。
今考えると馬鹿馬鹿しいことやっていたと思いますが、やっぱりラグビーをしていた思い出は財産なんですよね。
ラグビー記者の藤島大さんにも是非読んでいただきたい一冊。
2019年のラグビーワールドカップもありますし、この物語がもっと多くの人に読んでもらえることを切に願います。