岩井喬

短編でありながら、というより短編であるからこそ、思いっきり情景描写に舵を切った美しい作品です。その情景は、巧みに主人公の胸中を映し、安直な言葉で理解する（させる）ことを許しません。…続きを読む

と、思われた方にぴったりの作品です。 子供の頃（と、想像させるところがすごい）の夏の情景。眩しくも懐かしく、誰もが経験したことがあるであろう体験。 それを綺麗に描き込んだうえで…続きを読む

ふむふむと頷きながら拝読しました。 そうそう、『死ぬ』っていう積極的動作ではなく、『消え去る』っていう消極的行為を望んでる。ある時期の僕みたいですねえ……。 皆の記憶から消え去る…続きを読む

情景やドラマ展開を思い返し、ゆったりとした余韻に浸ることのできる作品です。 まだ年端もゆかない男の子と女の子のお話ですが、事態が進むにつれて、段々と彼らのおかれた状況が明らかになり…続きを読む

すぐに紹介される通り、へらへらと青春の日々を浪費する小笠原先輩。彼を中心に振り回される、後輩女子の主人公たちの活躍（？）が描かれます。 注目すべきは、そんな彼らの会話の中で、さり…続きを読む

純粋に、葉月林檎さんというお方に共感したり、「そういうお考えもあるのか！」と考えさせられたりします。薦めたい本、という項目があるのはとてもいいですね！φ(..)メモメモ これだけ…続きを読む

〇『創造』＝小説などの執筆 〇『想像』＝中二病的何か 〇『現実』＝親御さん（笑） と、いう感じで書かせていただきました。 飾らない文体で、率直に「ですよね～！」といった親近感を得…続きを読む

凄まじいまでの量の情報が、軽々と、実に読みやすく展開されていきます。 そこに描かれている物事は、一言で語ることはできません。 これは日記形式のエッセイではなく、著者様の人生をありの…続きを読む

と、申し上げるのは簡単ですが、これほど思いと想いのぶつかり合いを濃密に描いた作品は極めて稀有だと思います。 『思い』は主人公ではない方（横澤）の浅はかな考えで、『想い』は主人公（新…続きを読む

典型的なヒューマンドラマでありつつも、主人公の『芯の強さ』が垣間見える感動作です。何故ならこれは、『命』の物語だからです。 短編として、教訓めいたことを述べながらも、全く「うるさ…続きを読む

時々、文章を『美しい』と思うことがあります。 『美しい』というのは、普通は視覚と聴覚に関して使う言葉だと思うのですが、この作品は本当に美しい。 傑作だとか、素晴らしいとか、他の言葉…続きを読む

なるほど、そう来たか！　タイトルからして、一癖も二癖もあることは想像していましたが、なるほど、本当のヒーローは彼だったのか……。 よくある戦隊モノ要素を取り入れつつ、緻密かつ端的…続きを読む

王道的でありながら決してダレることのない、素敵な一作です。 日常的な夏休みに割って入った『夏祭り』。貴重な時間を楽しみたいのに風邪で寝ていなければならない、という女の子の無念（？…続きを読む

上記に尽きます。 ここで重要なのは、このマニュアル（知恵と言い換えてもいい）が、インターネット上の、それも読まれる機会が多いであろう小説投稿サイトにアップロードされている、という…続きを読む

1000文字強という掌編エッセイながら、大変胸を打たれるものがありました。 そうか、そういう考え方もあるのか！　また、そういう考えをなさる方もいらっしゃるのか！　と思い至り、勇気づ…続きを読む

短編として、多くの部分を読者の想像に委ねる作風です。 その『委ねられる感じ』が、海沿いを舞台にしていることとリンクして、実に清々しい。 主人公の過去は断片的にしか語られず、それゆ…続きを読む

この作品は、ハッピーエンドです。 タグにもありますからネタバレにはならない！　……ですよね？（笑） ここまで純粋なハッピーエンドを拝見し、「ああ、こんなお話があってよかった」と思…続きを読む

以前から、短編の中に巧みな構造を組み込み、感動を届けてくださった羽間慧さんの最新作です（2019/10/11現在）。 「告白」という王道的な具材を扱いながらも、「どうしてタイムス…続きを読む

ぐはっ！　と心に来る一作でした。 姉と弟という一種平凡な関係が、恋人関係とダブって軋んでいく様子が、実にスリリングで半ばホラー的に、スピーディかつ繊細に描かれていきます。 この作品…続きを読む

二組の大学生カップルによる、心の機微を描いた作品です。 よくあるテンプレ（ツンデレとかヤンデレとか）の恋愛要素は皆無で、最初から最後まで、飽くまでも『一人の人間』として登場人物た…続きを読む

怪獣オタクを自認するわたくしめですが、まさかこんな切り口があったとは！ 『怪獣好きには書けない怪獣作品』だと、そしてそれ故に凄まじい緊張感を有するパワフルな作品だと、自信を持ってお…続きを読む

※私事が入ります事、ご容赦ください。 この作品を拝読する前、僕は先日の公募で落選が確定し、納得半分、虚脱感半分といった、なんとも言えない気持ちでした。 何が足りないのか。何を描…続きを読む

何故★★なのかと言えば、単純に僕が、この作品の時代やジャンルに不慣れであり、その魅力を取りこぼしているからです。 と、前置きさせていただきました上で。 短編に触れることの少ない僕…続きを読む

短編らしく綺麗なまとまりがあり、しかしそのなかにメッセージ性とどんでん返しを組み込んだ、大変丁寧で魅力的な作品です。 キャラクターや世界観が、必要最低限の言葉で、実に生き生きと描か…続きを読む

凄まじい作品でした。
この構成、作り方には感服せざるを得ません（汗）そして最後のキレの良さと言ったら、他の追随を許さないものがあるでしょう。

怪作たる快作でした。

大学時代がありありと思い出されました。 まあ、こんなロマンチックなことは起こりませんでしたが（笑） 距離の縮まらなかった主人公と冴えない男子学生。それが、主人公が彼の思わぬ文才を…続きを読む

『応援』ということに重点を置きながらも、その終焉が描かれるバンドのお話。やはり解散しちゃうのかなあこのバンド、と思うと『切なく』なりますね。いや、それは『切ない』夢や目標があるから…続きを読む

大変興味深く拝読いたしました。 やはり書き手になった（書いた経験を持った）方が、読書の世界って広がりますよね。自分の今までの人生経験をアウトプットする爽快感、苦しさ、難しさ。 これ…続きを読む

端的ながら暗い雰囲気に、一気に引き込まれました。 これは凄いと言わざるを得ません。暴力というにはあまりにも愛おしく、愛らしいというにはあまりにも残酷。 その連鎖の先に、男は何を見る…続きを読む

これはすごい、と言わざるをえない、凄まじい作品でした。 風景が最初に捉えられ、緊張感が高まり、そして満を持して、しかし最短コースで戦闘描写に至る。 そしてその後に描かれる、二人（一…続きを読む

圧倒的な背景（ロボットの数や戦闘の規模）を基に、実に見事に物語が展開します。 砂塵が舞う中を、列をなして進撃していく人型ロボットたち。それが広大な砂漠の中を、無限とも思える規模で想…続きを読む

食べ物に喩えてしまってすみません（汗） が、過激な戦闘描写ばっかり書いている自分のような人間にはとても書けない、しかしどこか向こうから寄り添ってきてくれるような、不思議な温もりを抱…続きを読む

予想を超えたところで偶然が折り重なっていく、大変緻密な作品です。一人、二人のエピソードで終わってしまいそうなところで、別な関係人物が絡まり、世界をじりじりと広げ、あるいは狭めていく…続きを読む

これはすごい！　と思いました。見せ場となるバトル描写はさることながら、そこにたくさんの工夫・趣向が凝らされていて、一戦一戦が読者を飽きさせません。 本当に武芸・武道を経験された方に…続きを読む

短編一本一本が、実に端的に無駄のない情報を収めており、さらっと読むこともじっくり読むこともできる、非常にバランスの取れた作品です。 第三話のヤンデレさんも含め、『誰が何を考えてい…続きを読む

※ネタバレ含みます。 褒め言葉として使いますが、暗いです。暗澹たる気分になります。 主人公とヒロインの逃走劇、その中で変質していく二人の関係。怖いもの見たさでぐいぐい引き込…続きを読む

僕が真っ先にお受けした印象は『かわいらしい』ということです。繊細に描写された座敷童さんの姿や風景、屋内の描き込みが素晴らしい！　それは単に『細かい』というわけではなく、くどくならな…続きを読む

リサージェンスは認めません。飽くまで最初（1996年）の『インデペンデンス・デイ』です。 短編として、具体的な戦闘描写よりも心理的描写に特化したバランスのとり方に『なるほど！』と…続きを読む

こんばんは(^_^) 実に手早いストーリー展開に、楽しく読み込ませていただきました。 これが『序』とのことですので、続編を待たせていただきます。 敢えて申し上げるとすれば、もう…続きを読む

『どれほど不気味なところが舞台なのか？』が、適度な表現と適度な量で描かれており、いい意味でじっとりしています。 不気味なモノが現れるのも、謎解きをするのも、ゲーム版の『バイオハザー…続きを読む

こんばんは（＾＾）岩井喬です。 僕も海外に一度、上海に旅行したことがあります。 当時赴任していた父がいろいろ紹介してくれたんですが、外国負け（？）してしまい、あんまり楽しめなかっ…続きを読む

※このレビューでは、綾部さんや他の方に大変な無礼を働く恐れがあります。ご叱責いただければすぐさま削除いたします。 論点が大幅にズレる可能性がありますが、 お伝えしなければ何…続きを読む

そっと心に触れて温めてくれる、そんな素敵なお話でした。 第一話の切なさ、第二話の温もり、人生やっぱり凸凹してるよなあ、と思いつつ、 青春時代の冬風のような冷たさと、青年時代の春風…続きを読む

といったところでしょうか（＾＾； 筆談や電子機器を介しても言葉が花になってしまう、というのが大変興味深かったです。 また、人間のコミュニケーションの重要性や、それと対になる脆さ…続きを読む

こんにちは（＾＾） ポジティブに対してネガティブ、なら両方拝読すべし！　と心得て読ませていただきましたが、その建設性の高さに深く納得いたしました。 こういう意味でのネガティブ心…続きを読む

こんばんは（＾＾） 『ですよね～』と素直に納得できるご意見もあれば、『なるほど、そういう考えもあるのか！』という驚きにも満ちた評論でした。 話題はカクヨムを中心にして進みますが…続きを読む

こんばんは（＾＾） お久しぶりです、岩井です。 穏やかなテレビドラマor短編映画を観ているような感覚でした。 前半、主人公の仲間たちが険悪なムードであるわけですが、そこで提示さ…続きを読む

こんにちは（＾＾） 夢と走馬燈と現実の三つが巡り巡る、とても不思議なお話でした。 主人公の、運命を変えようとする努力が実に切なく、途中からの恋愛要素がさらに主人公を追い詰めていく…続きを読む

おおっ！　これが短編の力か！　と驚嘆しながら拝読いたしました（＾＾） 個人的には二番目のお話が好きです。一番、最後にニヤリとした作品ですね。まさか、エデンの園が試験管の中だったとは…続きを読む

「私は岩井です！　岩井博士です！」 「オタクは手に負えませんから、読ませることはできません！」 「ではミレニあんさんに伝えてください。怪獣を主役にしてはいけません！　ますますオタク…続きを読む