現代詩のような柔らかな感覚。飛んでいかないように、猫はそこにいる。

著者様がお婆様を亡くされたことに触れて書かれた短編です。
文章の区切り方を考えたり、脳内で音声として認識したりして見ると、やはり『詩』と申し上げた方がいいかもしれません。

ところどころに、著者様の愛猫(と思しき猫ちゃん)が出てきます。彼女は著者様をそっと見守り、可能であれば寄り添い、著者様の愛情を受けることで、せいいっぱい悲しみ・寂しさを受けとめます。

ペットを飼っていない筆者には想像するしかありません。しかし一つ言えるのは、この作品には『愛』が満ちているということです。
貴重な読書経験となりました。ありがとうございます。