エスパー由美

作品全体が面白いギャグ要素もあるしじんわりと胸を打つ。おかしいはずなのに切ない。笑いあり涙ありの傑作短編！

鮮烈な設定と主人公由美の心の美しさに惹かれ
最後まで一気に読ませていただきました。
由美は、自分の身を削りながら 被災地へ何度も足を運びます。
その姿は、力強く、切なくもありました。

後編では母への深い想いが
静かに浮かび上がり
読み終えた瞬間、
母子の絆が残す
大きな余韻に包まれる
素敵な物語

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（122文字）

読了直後ですが、自分だったらって考えてしまいました。
自分の能力をどう使うのか、由美さんの決心に拍手を送ります。

短編作品で、とても読みやすです。
是非読んでください！

レビューの要点は題名に記し、以上。その展開と文体、簡潔にして無駄なし。読むべし。

強力な力を使うためには、何かしらの制約がある。それは、当たり前のことなのでしょう。短い物語の中では、そんな「当たり前」が書かれています。
それなのに、心に響く物語。どうして？と思った方、ぜひ読んでみてください。

読了したので書きます。

話自体はかなり短いです。であるからこそ、作者の力量も光ります。シンプルイズベストの言葉を見事に体現しています。

主人公の行動と決意。その足跡をしかと見届けていただければと思います。

　この作品はSFとヒューマンドラマの要素を持ち、超常的な能力と人間の内面の成長が絡み合う物語です。主人公・梓由美は、秘めていた力を使うべきかどうかの選択を迫られます。その決断が彼女自身にどのような影響を及ぼすのか、そしてどのような思いで行動を起こしたのかが、物語の中心にあります。

　物語全体を通して、由美の抱える葛藤と、その中で生まれる強さが丁寧に描かれています。彼女が自身の存在意義を見出していく過程には心を動かされます。勇気とは何か、自己犠牲とはどういうものかを問いかけるような展開が、深い余韻を残します。

　背景には、家族の絆があります。言葉だけでは伝えきれない想いが交錯する中…続きを読む

本作は現代日本を舞台として、テレポーテーション能力を持つ少女を描いた作品です。
とても便利な能力である反面、厳しい制約が課せられており、突如発生した大地震を前にして、彼女は一つの決断をすることになります。
短編作品のため、あまり時間を掛けずに読めるかと思います。

あるデメリットを覚悟しつつ、自分の能力を活かして人々を助けていく、ある女の子のお話です。
文章自体は端的かつ短文で、ストレスなく読み進めることができます。そのぶん、作中で起こる災害や、その被害軽減のために奮闘する主人公の姿を想像で補完することができ、クライマックスでの感動が、より大きなものへと広がりが見せてくるところも見事です。