空代

魔導士クラスの少年レヴィスと、法術士クラスの少女フロート。 学園トップと言われる実力を持つ二人の卒業試験は、順風満帆かと思いきや―― 友人が一人いるものの基本的に交流を好まないレ…続きを読む

次期女王として誇りを持つ、フィリオーネ。 彼女は家庭教師をクビにするという一見わがままな姫のようで、その実誇りと責任を持ちえた時期女王だった。 彼女のお眼鏡にかなった宰相・ライア…続きを読む

広大な砂漠の国には、水を生み出し与える「水の蜂」と呼ばれた種族がいた。 今はいないとされる水の蜂を追う三人。 彼らは旅先で人々と触れ合いながら、世界を見る。 厳しい世界の中にある…続きを読む

その場所にあるのは、あまりに辛く息苦しい世界。 美しい文字がどうにもならない冷たさを綴る中で、それでも彼らの息遣いが聞こえてくるような、だからこそ拳を握るしかないような序盤。 苦し…続きを読む

サービス終了したオンラインゲーム。 それでもあの世界を忘れられない主人公は、ある日不思議な出会いを果たす。 あの愛した世界に転移することになった主人公は、世界を修復する旅に出る。 …続きを読む

世界を救った英雄の後悔。 その後悔を無くすために転生を繰り返す主人公。 女神とのテンポが良い掛け合い、彼の望んだ能力。異世界。 小気味よい会話がぱらぱらと断片を語り、そうしてまた、…続きを読む

海外旅行というと、どうしても言語の壁を不安に思ってしまう。 文化の違い、言語の違い…楽しむ旅先で遭遇した病気《ハプニング》。 大変な中での当事者の思考を重くなりすぎず、周囲の優しさ…続きを読む

雑草娘娘と呼ばれる、草苺。 頭に咲き誇る花が価値を成す後宮で、彼女はしかしマイペースに生きていた。 花結師に憧れはあれども現状になんだかんだ満足して生きていた彼女は、ある日突然明…続きを読む

遠い遠い距離の中、思いを重ね合う雄和とエドヴァルド。 丁寧に編まれた日々の様子が優しくて愛しくなります。 ままならないことや難しいことはあるけれど、彼らのできる範囲で思い合って時を…続きを読む

涼やかな顔立ちと少々マイペースにも見える青年・戸谷は、施設から抜け出し生きる逃走者だ。 そんな彼に協力を依頼したのは才女であり頼もしくも格好良い、それでも少女である謠子。 賢く無茶…続きを読む

どうにも慎重で影のある夫・トウキと、明るく元気いっぱい、太陽のような妻・マイラのほんわかふわふわおだやか仕立て。 それでいてただ柔らかい話というわけではなく、世界情勢や彼らを取り巻…続きを読む

ベランダの一幕。煙のくゆむ、しかしすっと美しい一時。 素敵な比喩を当たり前に会話に混ぜてすっと飲み込ませてくれる文章の心地よさと、二人の時間が心地よいです。 いくばくかの寂しさと、…続きを読む

静かに紡がれる文章は時代と舞台に見合っていて読みやすい。時代物を読む機会はあまりないのですが、するすると読んでしまいました。文章がひたすら心地よい。 そして安定した筆力で描かれる登…続きを読む

薔薇の香る濃厚なゴシックファンタジーは、緻密で煌びやか。初めて知る光景は人が生き噛み合うもので、あまりに当たり前に成り立っていて圧倒される。 まるで上質な映画を見るように自然と流…続きを読む

とにかく美しい文章と、ざわざわと胸を騒がせる心地に読み進める手を先へ、先へ、と逸りすぎるのを宥めながら、美しい描写に飲み込まれます。 SFの世界は小説概要を見るだけで十分でしょう。…続きを読む

あの日の私が、ここにいる―― 読みながら抱きしめたくなるような優しい物語は、名前も覚えていない、当時の私が愛してやまなかった児童文学の表紙を撫でるような心地をくれました。 懸命で…続きを読む

短い中でしっかりとまとめられた読みやすい物語でした。
非常に秀逸ですが、ネタバレになってしまうのでひとこと紹介につきます。

少女が見つめたものがなにか、読み届けてください。

率直にいってしまうと、「アニメを見ている心地」でした。文章を読んでいるのにいわゆる女児アニメとして放映されていたのでは、と感じてしまうような描写力。 主人公の由香利は心優しく、まっ…続きを読む

　喫茶店という優しい空間に、きらめく魔法菓子。 　お菓子自体がすでに魔法のようなのに、そこに小さな、小さな魔法が込められている。 　不可思議可愛らしいお菓子が寄り添うのは不器用な人…続きを読む

　兎にも角にも吹っ飛んだ、“普通じゃない”社員達。 　魅力的なキャラクターが一癖も二癖もぶっ飛んでいる、と言ってしまいたくなるような個性と個性の輝くとんでも人間で、もう圧倒されます…続きを読む

日常の隣、人の世界に共にあるもうひとつの世界。ほんの少し手を伸ばした先に見える、不可思議な彼ら。 特別な力があるというよりは、ただその彼らの傍にほんの少しだけ近い少女。彼女が見てき…続きを読む

この短い言葉に感想を告げてしまうのは楽しみ方を変えてしまうのではないか、と思う。だからレビューというのに綴る言葉をあまり持たない。 ただ秀逸なショートショート、この感情を飲み込んで…続きを読む

獣人は人間を知らなかった。だからこそ、彼らのやり取りはおぼつかなく、優しいものだったのかもしれない。 交わす言葉も持たない獣人と人間のやり取りは、食事という微かな行為から連なるもの…続きを読む

　褪せてしまったような、それでいて鮮明に浮かぶような。静かに語られる物語は、特別なんかじゃない。それでいて今ようやく気付いたような鮮明さ。 　書き手の感性をひとつひとつ並べて繋いで…続きを読む

冒頭の優しい日常、そこから彼が語る穏やかで静かな世界。 彼女の笑顔と無表情な彼が、互いに思い、二人の時間を愛していることが彼の静かな言葉で語られます。 優しい光を思わせる愛しさと、…続きを読む

　恰好いいバイクと共に夜を駆け抜ける、そんな姿に想いを馳せて――その勢いに飲まれてしまうのが心地よい。 　とにもかくにも文字の、言葉の勢いに乗って駆け抜ける彼らの声が過ぎるのを聞き…続きを読む