群馬県の小さな集落で起きた「スタンピード」(昆虫の集団暴走)は、誰もが思いも寄らぬ大事件に発展します。
謎めいた「スタンピード」はいったい何を意味するのか。このサスペンスフルな展開を彩る昆虫学の深い造詣に、まず目を瞠らされます。
主人公モッさんは昆虫に純粋な愛情をそそぐ、現代のファーブルのような昆虫学者です。研究者ならではの熱い情熱で、この不可思議な事件に嬉々として挑みます。
存在そのものがユニークなモッさんの魅力と、群馬あるあるネタに爆笑しているうちに、虫が苦手な自分を忘れてしまいました。
そしてモッさんの助手となるヒロイン、貴子ちゃんは可憐な乙女ながら「超人グンマー」とでも呼ぶべき驚異の身体能力の持ち主です。
事件の謎の正体とともに、おかしな二人の恋の行方も気に掛かります。
キャラクターもトリックも構成も、読みやすく巧みな文章もすべてが卓越した作品です。
もうすっかり佐月詩さんのファンになりました♪
昆虫モノと聞くと、ちょっと苦手という方も多いかと思います。そんな方こそ、ぜひ一度読んでもらいたいと思いました。
ストーリーは、昆虫学者のモッさん(この愛称が気に入ってます)が、大量発生した昆虫を巡って奮闘する物語ですが、ただの奮闘モノとは一味違います。
大量発生の中に、殺人事件という、ミステリーの謎解きを誘うような興味深い事件が起きますが、モッさんは殺人事件などどこ吹く風で、終始昆虫のことしか頭にありません。この絶妙なキャラ設定が一貫してますので、よくある突然名探偵になって事件を解決するといった興醒めがありません。
昆虫の大量発生についても、昆虫の知識を適度に晒しながらテンポよく進んでいきますし、何よりモッさんが愛すべきキャラでありますので、昆虫に嫌悪感を抱くことなく読み進められます。
意外と奥深い昆虫の世界に、色んな発見や感心が持てたことは、この作品を読んで良かったと思える点でもあります。
みなさまもぜひ、昆虫モノというよりは、味のあるキャラクター小説として一読されてはいかがでしょうか?
不思議な世界で昆虫を追いかけるモッさんを、きっと好きになると思いますよ!
こちらの作品はだいぶ前から知っていて評価も高く気になっていました。
ただ、虫全般が基本的にニガテなので、昆虫をテーマにした作品は私にとってホラー作品でしかなく、今まで避けていました。。笑
読もうと思ったキッカケは他作品のコメント欄でした。
作者様の他作品を読んだ際に、読者とのコメント欄に「モッさん」という単語をよく見かけるのです。
「モッさんならこうするでしょうね」や「モッさんがいたなら!」と。
それで「モッさん」って一体どんなキャラクターなんだあーっ! と興味を持ち始めたのです。
私の中で「モッさん」と「虫嫌い」を天秤にかけた際に、「モッさん」が見事に勝利し、今回読んだ次第です。
……前置きが長くなりました。
実際に読んでみてなのですが、気になっていたモッさんは、期待以上の感動を与えてくれました!
とある事件を解決すべく、彼の昆虫に対する研究が役に立つのですが、その探究心、行動力、判断力の高さは、「次はどんな手を打ってくるのだろう」と、読者を飽きさせません。
物語中には多数の昆虫がモッさんの解説付きで登場します。
モッさんの語る昆虫話は面白く、私もついついどんな昆虫なんだろうと、読みながら検索サイトで画像検索してしまい、毎回、ぎゃああ! と悲鳴をあげてしまいます笑
それだけモッさんの話は人を惹きつける魅力があるのですね♪
さらに物語には貴子ちゃんという女性も登場します。
この貴子ちゃんもいろいろとすごいです!
モッさんと貴子ちゃん。この2人が一緒にいると、確実に昆虫界がざわつきますね笑
そんな魅力あふれるキャラクターの過ごす「日常」の物語。
ぜひ彼らの昆虫の世界を読んでみてください! おすすめです♪
山奥の村に住む田舎娘、貴子のもとに現れた、昆虫学者モッさん。
昆虫が大量発生した謎を、昆虫知識でズバズバ解決していくミステリーか……
と、思いきや!!??
「おいおいっ!?」と思わず何度もツッコんでしまう、モッさんの生態がとにかく面白いです。
事件よりも昆虫! のめり込みすぎる昆虫愛。脇汗フェチな変態さ。時には怪しげな取引も……!?
読んでいくうちに、いつの間にかモッさんの魅力にハマっていました。
さらに、モッさんの助手となる貴子ちゃんも『最強』で可愛いです!
頼りなく鈍感な中年のモッさんと対照的な、強く純粋で若々しい姿が、物語に花を添えます。
もちろん、モッさんが語る愛に溢れた昆虫の知識にも、楽しく舌を巻かれます。
第2章では、モッさんの訳ありな過去や、貴子ちゃんとのラブロマンスも!?
昆虫だけじゃない! 虫好きな方もそうでない方も楽しめるエンターテインメント!
あなたもぜひ、モッさんの魅力を味わってみてください!
はじめに申し上げておきます。
確信を持って言えますが本作品を拝読しなければ、先日イグ・ノーベル賞で脚光を浴びた昆虫『トリカヘチャタテ』に興味すら湧きませんでした。
本作品は何かと生理的嫌悪感に陥りやすい昆虫を題材、しかも長編小説ときたものだから、虫への耐性が子供の頃よりめっきり低くなった私には読了は修羅の道かもなあと思っていました。
違います。面白いのです。面白かったのです。
中年のモッさんによる見境いの無い昆虫愛、豊富な知識量すなわち情熱すなわち愛!きわまって脇汗フェチ!
それから忘れてはいけないのが角井貴子さんの天真爛漫さです。
どんどんと昆虫の世界へのめり込んでいく様子は、昆虫への嫌悪感が興味に移り変わる私の心情を映し出したかのようでした。
これは受け売りなのですが、嫌いなことにもちょっとだけ目を向けてみると思いもよらぬ発見ができます。
人の純粋さや情熱に触れ続けると、いつしか角が取れてしまうものなのですね。
ですから本作品はそのような力があると強く推して、終わりの言葉とさせていただきます。
どうもありがとうございました。
この作品は、豊富な知識が沢山詰まっているというのも一つの魅力ですが、
なによりもキャラクターが素晴らしいです!!
とっても生き生きしております!
私のイチ押しは貴子ちゃん。魔境とか呼ばれちゃう場所で培ったサバイバル能力、野生動物とすら戦える高い戦闘能力、今まで縁のなかった昆虫の語りをするモッさんに付き合う純粋さ、さらに自身も昆虫の世界へと飛び込む度胸。とことんかわいいです!!
昆虫の研究第一のモッさんは、昆虫のことを考えているときもいいのですが、彼女に語るときは更に楽しい感じです。知識を究めようとする人は、その筋に詳しくない人に語るとき本当にいきいきしてます。その相手がかわいい女の子だと熱が入ります。変態ですけど、かわいいです!
もちろん、知識からもとづくミステリー度もすごいです! 知識だけでなく、その応用で起こりうる現象が作られている。全然理系に詳しくないのに、物語にのめりこんで読んでました! 新章ができたらいいなあ。
個性的なキャラクターと虫が渾然一体となって活躍する異色ミステリ。
「昆虫」という一般受けはしなさそうな素材を誰でも楽しめるライトミステリに仕立てあげた技量に感服しました。
驚かされるのは専門知識の量です。資料と格闘しながら執筆されたとのことですが、そんな苦労を伺わせず、さも当たり前に書いているように見せてしまうのは筆力と、作者様のもともとの学識のなせるわざなのでしょう。
物語の主人公であるモッさんにとって、虫はあくまでも研究対象。異形の虫の調査を依頼された彼は探偵としてよりも、むしろ学者として事件と向かいあいます。事件のせいで研究が遅れて不機嫌になったり、パニックをよそに虫に埋もれたいと密かに思ったり、研究に支障が出てはじめて解決に向けて腰を上げたりします。世界が滅亡しても彼は虫の研究を続けることでしょう。学者はこうでなきゃ!
異形の虫の大発生という、虫系ホラー映画を彷彿とさせるシーンで幕を開けるこの物語ですが、昆虫が苦手な方でも楽しめますので、読んでみて下さい。ハマリます。
人間よりもずっとずっと太古の時代から繁栄し、多種多様な生態をもつ昆虫。
そんな彼らの生命活動が人間社会に多大な影響を及ぼすことがままあります。
本作の昆虫ミステリーも、昆虫たちの生態を巧みに事件に絡ませた新感覚のライトミステリー。
いやあもうめちゃくちゃ楽しませていただきました!
膨大な資料を元にした昆虫に関わる知識がふんだんに織り込まれているのですが、これが虫嫌いの私でも面白いくらいにするすると頭に入ってきます。
これはひとえに軽妙なストーリーの中に違和感なく落とし込む作者様の高い筆力と、主人公の昆虫学者モッさんの愛すべきキャラクターによるものと思われます。
モッさんは止まらない昆虫愛がすべての行動の原理でありつつも完全に浮世離れした変人というわけでもなく、多少は世間体を気にしたり、男のロマンを求めたり(方向性はアレですけど)、ヒロインの貴子ちゃんを愛おしく思う気持ちがあったり(たまに方向性がアレですけど)と一人のアラサー男らしい部分が垣間見えたりします。
一方ヒロインの貴子ちゃんは、猪と互角に戦える身体能力を持った天真爛漫な超自然児。
そんな二人のほっこりと楽しい掛け合いに癒されつつ、昆虫の絡んだ事件は徐々に真相に向かって動き出していきます。
昆虫への知識と愛を余すことなく発揮して事件を解決に導くときのモッさんはなぜかカッコよく見えてしまうから不思議です(*^_^*)
ユニークな知識と魅力がこれでもかと詰まった作者様の力作です。
夏休みの昆虫採集を思い出しながら、あなたもモッさんと一緒に童心に返って昆虫の世界を楽しんでみませんか(^^)
昆虫に魅入られたフリーランスのアラサー研究者、モッさん。虫たちが引き起こす難解な事件を彼のマニアックかつちょっと変人的な研究者魂が解き明かしていく、虫がぎっしり詰まったエンタテインメント性溢れる物語です。
この作品でまず驚かされるのは、虫に関する知識量の多さ。手抜きやごまかしの一切ない虫に関する解説や考察は、まるで本当に昆虫学者の話を聞いているようです。作者は自分で本や資料を調べながらこの作品を書かれたそうですが、いや、これはもうすごい。
正確な知識のみならず、その知識をストーリーの中で最大限に膨らませ、一筋縄ではいかない物語をしっかり築き上げる作者の力量にも、感服せずにいられません。
主人公始め、魅力的なキャラクター達が生き生きと動き、躍動感あるストーリーを一層パワフルに盛り上げています。
いろんな意味で興味深いモッさんと、彼を取り巻く人物達が絡み合いながら繰り広げる、謎解きあり、初々しいロマンスありの最高に楽しめる長編。虫が苦手なあなたも、きっとこの世界に夢中になるはず!
まず、知識がすごいですよね。
あまりにもお話が具体的なので、おそらく、作者様は、昆虫を専門にしていたのだろうと思いますが、それでも的確なところに的確な知識を入れるのは難しいことです。
モッさんも、作者である佐月詩様も、理系の鑑です。
この話のいいところは、もちろんそれだけではなくて、モッさんは探偵役なんだけれども探偵ではないところなんです。
モッさんは、探偵ではないから、正義感で事件をどうこうしようとしないんです。ひたすら、昆虫に対して向き合うだけ。
だからこそ、決めゼリフともいえるでしょう、「私は昆虫以外に騙されない!」が、ものすごい力を持っているんです。
昆虫をネタに、ここまで完成度が高い作品があるだなんて、思ってもみないことでした。紙媒体でも読みたいです。書店には並んでいないのでしょうか?
昆虫学者モッさんと、ポジティブ可愛く強い(物理)貴子ちゃんのかけあいが魅力を作り出すライトミステリー。
専門的な知識が並べられるところがありますが、これはモッさんと言うキャラクタを魅せるための武器であり、意味が解らない事すら楽しめるようになっています。読んでいて詰まるようなストレスを無くすため、適度に入れられたルビ、また話の展開がわかりやすく構成された文章はそのコミカルさや情報量を支える気遣いで出来ていて、脱帽します。
ミステリ好き、好奇心持ち、知識欲持ち、これらにあてはまる人なら多分ドツボにはまるかと。本当に、最初のページから最後まで、徹頭徹尾キャラクターが魅力的、謎に対するこちらの興味をそそる塩梅、一つ解決しては新たな謎を生み出す飽きさせない手腕によって描かれる蟲愛に満ちた推理ショーは小気味良さがあります。
虫が好きでなくてもいつのまにかとっぷり浸っている、彼らの人間模様や趣味・好きに全力な姿に引っ張られるような楽しいミステリーです。
とにかく読んだらきっとわかる。一頁目の興奮を、ぜひ体感してみてください。
シリーズとして他にもたくさん読みたくなるくらい、お薦めな作品です!
昆虫学者の主人公が語りだすと、専門用語いっぱいで何を言っているんだ?となりますが気にしない事です。凄味が伝わればいいのです。
どんな事が起きようとも主人公の軸はブレません。世界で起きる事象を昆虫を軸に見ていく面白さ。そして物語の展開の爽快さ。次々と起こる不思議な出来事を調査していく楽しさが詰まっています。
私が注目して読んだ部分は、主人公を取り巻く人間関係でした。主人公は昆虫好きなので、必ずそこを考慮した思想で周囲の人達と触れ合っていきます。彼の変人ぶりが面白く、彼の素直さもまた垣間見れます。
第二章は主人公の過去が出てきます。物語をより深く楽しめる構成です。どちらの章もエピローグの美しさ溢れるの内容でした。
スムーズに展開される物語。遊び心が詰まった作品です。
どうか一読あれ!
とにかく面白くて、夢中になれて、キャラクターを愛さずにいられなくて、なんだか昆虫に詳しくなったように思える物語です。
物語は昆虫学者の「モッさん」と野生児でかわいい「貴子」のコンビが異常発生した新種の虫に、あの手この手で対処していくという話です。しかし一筋縄でいかないのはこの作者の得意とするところ。新種の虫は遺伝子操作で誕生した新種であり、そこには人の意思があり、さらにはその目的には意外な側面があり……と物語はどんどんと転がり続けていきます。
この変転する物語を支えるのが、主人公「モッさん」の軽妙な語り口、虫が命、のようなちょっと変わった人物ですが独特の思考と相まってとにかく笑わせてくれます。そして彼に密かに恋心を抱く貴子のかわいさとたくましさ。
さらに物語はミステリーやSF、パニックものなどの面白い要素を巻き込みながら、どんどんと大きく加速していきます。それでも読みやすさが変わらないのは、とにかく文章の上手さとリズムの良さです。
さらに虫のことなどはかなり調べられたのでしょうが、なるほどと思わされるものばかり、そういった知的好奇心まで満たしてくれます。
でもとにかく最後に言えるのは、これが掛け値なしに面白い物語だということ。読み終わって面白かった!と真っ先に思える作品でした。
ぜひぜひ読んでみてください!
こちらの作者、さつきまる様の書かれた作品で、私が最後まで読めなかったのがこちらの「モっさんの昆虫事件簿」
何しろ私、恥を晒すようですが昆虫が苦手。
子供の頃は触れましたが、思春期に少年から大人に変わった頃からバッタもセミも掴めなくなりました。
とにかくテントウムシやら、ダンゴムシならまだ良いのですが、トノサマバッタクラス以上の虫は触れません。カブトムシ、クワガタムシ、カミキリムシ、ちょっと遠慮したいです。
しかし、そんな私が勇気を振り絞って読みました!!(一年前の作品を)
結果……、面白かったです、いやいや全然今の作者様の作風とは違いますが、面白かったです!
昆虫学者にはなろうと思わないけれど、面白かったです。
ええ、先程から面白かったとしか表現していませんが、本文に触れないでどう読者様に伝えられるか、念力を込めて書いています。
例えて言うなら、某グルメマンガの◯食倶楽部主催者が
「なに! ダイコンの形をしたこれがカブだと! バカな!」
と、びっくりするくらい面白いです。これでよく分かって頂いたと思います。
とにかくモっさんと助手の貴子ちゃん、本当にいいキャラクターです。読んで下さい、読めばわかるとはこのことです。