概要
君を呪わば穴二つ。それでも、眠るならずっと隣がいい。
現代に遺された最後の神秘――呪術が存在する世界。それはどうあっても、誰かを傷つける以外には使えない力だ。
鴻上永代は、呪術の街《六路木》に住まう高校生。同時にプロの呪術師でもあり、フリーの戦闘呪術師として生計を立てる……ことができていなかった。明日食うメシにも困る中、ともに住む妹を養うためにがんばっている。
そんな折、この街を頼って逃げてきたという少女に彼は出会う。
呪術世界の秘密を握る少女。彼女を組織の追手から庇い続けるも、次第に追い詰められていく永代は、そこで原初呪術のカースコード――呪いの言葉を耳にする。
今や使い手の消えた原初呪術。言葉の呪い。魂を奥底から縛る代わりに、強大な力を手に入れるという、傷を塞ぐための力。
「なにせ僕はいい奴だからな。仕方ない、君のことを助けてやる
鴻上永代は、呪術の街《六路木》に住まう高校生。同時にプロの呪術師でもあり、フリーの戦闘呪術師として生計を立てる……ことができていなかった。明日食うメシにも困る中、ともに住む妹を養うためにがんばっている。
そんな折、この街を頼って逃げてきたという少女に彼は出会う。
呪術世界の秘密を握る少女。彼女を組織の追手から庇い続けるも、次第に追い詰められていく永代は、そこで原初呪術のカースコード――呪いの言葉を耳にする。
今や使い手の消えた原初呪術。言葉の呪い。魂を奥底から縛る代わりに、強大な力を手に入れるという、傷を塞ぐための力。
「なにせ僕はいい奴だからな。仕方ない、君のことを助けてやる
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!呪いが繋がりを生む物語
呪術戦、バトル要素も面白い。でも、この話で個人的にもっと好きなのは、人間関係の繋がりの部分なんだと思う。
ねじくれたキャラクターばかりが登場して、みんな素直じゃない。
背中を押されないと思いのままに行動することも出来ない奴らが居て、そういう奴の背中を押す形で使われる呪いというものがあって、そういう物語を読んだときに何とも言えない爽快感がある。
上手く言えないけど、そんなキャラクターやストーリーがとても好き。きっと他の人も好きになってくれるんじゃないだろうか。
掛け合った呪いが解れて迎える優しい結末でも、ギリギリとキツく縛られすぎて全部千切れてバラバラになってしまう悲しい結末でも、ど…続きを読む - ★★★ Excellent!!!圧倒的な面白さは、もはや呪いだ
呪い。
地味で暗くてドロドロしてて、常に負のイメージが付き纏う、例えるならば闇より深い漆黒か濃くて暗い絵の具を混ぜたマーブル模様。明るくて楽しい雰囲気など皆無である。
そんなマイナスイメージのA級戦犯みたいな概念がこの物語のテーマだ。
それなのにほんの少しも暗い気分にならない。むしろ鬱々とした気分なんか吹っ飛ぶ。読めば読むほどにドロドロと溶岩のような熱が胸の内に湧き上がってくる。
面白い。面白い。そして滅茶苦茶かっこいい。
呪術という一見取っつきにくそうで何がなんだかよく分からない概念を、しっかりとした土台の上で軽快で楽しく、なにより深い語り口で描いている。軽妙な文章にさらりと織り込ま…続きを読む