第230話

「腕の一本でうるせえな。」



のたうちまわる男にそう声を掛け、顔面を踏みつけると気を失ったのか動かなくなった。



「あとは、てめえだけだ。」



残った、1人の男に近付く。



恐怖で腰が抜けたのか地面に座り込む男の頭を掴み無理やり立たせる。



そして、頭を揺さぶったかと思うと勢いよく顔面を木にぶつける。



激しい音と共に、血が吹き出し男は崩れ落ちる。



そして、先生は最初に倒した私の首を締めていた男に近付き殴りつける。




先生が来て、ほんの一瞬で男たちは地面に沈んだ。



普通ならこんな喧嘩見たら怖いとか思うのだろう



だけど、恐怖心より安心感の方が大きかった。



先生は男から離れると地面に倒れているわたしを抱き締めてくれた。



「遅くなってごめん。怖かったよな。ごめん。」



わたしが悪いのに謝る先生



「先生、ありがとう。助けに来てくれて。

怖かった、先生、先生。」



先生に触れられて安心したのか涙が溢れ、身体が震えだす。

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