第11話

今日は、テスト前のため遅くまで学校に残っていた



鍵当番ではないが他の先生に頼まれたため教室をまわる



また、3年5組の電気が点いている



中を覗くとやっぱり高坂伊吹がいた



あれから、なんとなく気になっていた高坂伊吹



暫く見つめていると高坂伊吹が俺の方を向いた



一瞬びっくりした表情を浮かべたが直ぐに元の表情に戻る



「あ。笹羅儀先生。

教科書有難うございます。」



話しかけられるとは思っていなかったため直ぐに反応できず固まってしまい視線が数秒間合う



「・・・いいえ。気にしないで下さい。」




「もう、帰ります。」



そう言って鞄を持ち帰ろうとする高坂伊吹



「待って」



だけど、俺は無意識のうちに呼び止めていた

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