第152話

「・・・夏樹?

夏樹なのか?!!」



電話の向こうで俺の名前を呼ぶ声が聞こえる



「ああ、俺だ。

飛鳥、頼みがある。こんな事頼める身分じゃない事は分かってるが頼む!」



なりふり構わず頼み込む。



電話の相手に思いが伝わるよう頭をさげる



飛鳥、頼むよ。お前しか居ないんだ。



「・・・分かったよ。それで、頼みは?」



必死さが伝わったのか戸惑いながらもそう返事が返ってきた。



「悪い。繁華街辺りで今から送る写真の子を探して欲しい。飛鳥しか頼れないんだ!頼む!」




飛鳥なら直ぐに見つけ出してくれる



「その子を探せばいいんだね。名前は?」



「高坂伊吹。」




「見つかったら連絡する」




電話が切れ安心したのか全身の力が抜ける




伊吹頼むから無事でいてくれ




今はただ願う事しかできない



そんな自分が無力だ



それから、30分後飛鳥から連絡があった




「見つけたよ。うちで保護しておくから明日迎えにきな。学校には連絡しておくから。


それから、俺は今でも夏樹の事仲間だと思ってるから。今日は電話もらえて良かったよ。」



肩の力が抜けその場にへたり込む



良かった、無事で

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