第154話

『先生、泣かないで。わたしは、先生を置いていったりしないから。居なくなる時は先生と一緒だから。先生は、いつもわたしを助けてくれてるよ。先生が隣に居るだけで幸せだよ。


先生大好き。』




泣いてねえよ



そう言おうと思うが、涙が溢れ言葉が出ない




いつの間にこんなに惚れてたんだろうな




伊吹の言葉が1つ1つが今の俺に染みこんでくる



不安だった気持ちが一気に消え去り、伊吹を愛おしいという思いだけが強く残る



『・・・伊吹、会いてえよ。会って抱き締めたい。伊吹、愛してる。ずっと一緒だ。』




俺の全てを受け入れてくれる伊吹



弱い俺も、ダサい俺も、逃げてる俺も全てを受け入れてくれる




守るつもりが守られてるのは俺だな




『伊吹、明日迎えに行く。今日は疲れただろうからゆっくり寝てな。』



『うん。待ってる。おやすみ。』



さっきまでのイライラも不安感も消え去り心が軽くなった




伊吹のことを思いながら深い眠りについた

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