第78話

そんなある日、先生がどうしても抜けられない仕事があって午前中は学校に来れない日があった



先生が来るまで1人で勉強していればいい



そう思い朝から登校した



だけど、それが間違いだった



最近、何もなかったから油断してた



机に向かい黙々と問題集を解いていると空き教室の扉が音を立てて開いた



「先生、早かったね」



此処に来るのは先生しか居ない



そう思っていたわたしは問題集に視線を向けたままそう言った



何時もならすぐに帰ってくる返事が帰ってこない



扉が開いたまま閉まる気配がない



それに、1人だけじゃなくて何人か人がいる気配がする



可笑しいと思い顔を扉の方に向けると梨莉華と不良たちがいた



引きつる表情



ぶわっと冷や汗が出る



「へー、お姉ちゃんって先生にそんな話し方するんだ。」



ニタニタと笑いながらこっちを見る梨莉華



「ずりいな。お前だけこんな部屋貰えて。ここ、俺らの溜まり場にしようぜ。」



男の中の1人が言う

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