帝都御桜怪異奇譚

父の仇を討つために、軍人となった御桜ホノカと御桜ヒノカ。
上から煙たがられながらも、異例の出世を遂げた二人は、ある日とある隊の隊長を務めるようにとの命令が下された。

そこは以前ならば帝都の花形、帝都市民の憧れの星なんて持て囃されていて、今や見る影もなく落ちぶれた二つの隊。
その隊はかつて、二人の父親が隊長を務めていた、帝都に現れる＜怪異因子＞という化け物の対処を専門とする隊だった。

しかし落ちぶれた今は問題児の巣窟となっており、両隊の中も最悪という、とんでもない状況だった。

「仲が悪いとは聞いていたけれど、隊舎まで塗り分ける必要なくない……？」

まさに前途多難。
そんな隊に就任した二人の元に、父の仇である＜帝都の切り裂き男＞の噂が聞こえて来て――。

※小説家になろう様にも掲載している同作を改稿したものになります。