エピローグ
わたしは黒いスーツを身に着けて、慣れない靴を履いて四年間通う学び舎を見つめる。
「
「
都心のキャンパスと共に合同で行われた入学式。
同じ学科の日菜と一緒に過ごすことが大きいかもしれないと考えている。
これからどんなことを勉強するのかを考えているんだよね。
いまのところはインテリアコーディネーターや園芸関係の資格を取ろうとしているんだ。
「それじゃあ、行こうか」
「うん」
大学生としての生活がスタートした。
それから四年間はあっという間に過ぎ去ってしまった。
就職先は結婚式関係の花の装飾を行う会社で、奏さんが勤務している会社とは系列の会社だったんだ。
日菜はバイトをしていた設計事務所にそのまま就職することになって、春からは近所に引っ越して働くみたいだったんだ。
「日菜、おめでとう」
「おめでとう。美琴もね、彼氏がきてるわ」
「本当だ。行こうか」
奏さんと
車で送ってくれて、家の前に来たときに停めたときだった。
「美琴、おめでとう」
「ありがとう。奏さん、間に合ったんだね。忙しいのに」
「良いんだよ」
それから二年が経ってから奏さんからプロポーズされた。
「結婚してください」
その言葉と共に指輪と婚姻届を渡されて、とてもシンプルだけどうれしかった。
信じられなくて、泣いてしまったんだよね。
返事はただうなずくだけしかできなかったんだけど、それでもじゅうぶん伝わっていると思う。
でも、幸せな形を探しながら人生を歩もうと決めたんだ。
純白のドレスで歩くのは東山女子大改め、共学になった東山総合大学のチャペルだ。
挙式は東山女子大、結婚式の前撮りを名良高校のチャペルにすることを決めた。
奏さんとこうして誓いの言葉を述べた。
Restart 2nd Season 須川 庚 @akatuki12
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