第25話交渉
小学校の校門の前で2人は桐生と落ち合った。
桐生は小学校の校長と話し合いの場をセッティングすることが出来たことを報告する。
マコトと七瀬もマンションで出会った和島ゆかりという女性から話を聞いたこと、そして和島ゆかりがグルだった可能性があるという推理を説明した。
「ふむ。報告御苦労。それと、七瀬。お前の裁判は11月23日に行われるそうだ。」
「そんなに早く?」
「警察内部にお前を潰したいやつがいるらしいな。こんなに裁判が早く行われるなんて異例中の異例だ。」
「ってことは、早く証拠を集めて、推理を立てないと行けないってことだよね?」
マコトが質問をすると、桐生は頷く。
「あぁ。証拠を提出する期限が11月20日。今から5日後だ。」
「そんな…」
マコトは絶望する。
七瀬は逆に
「ふっ望むところよ。」
と意気込んでいる。
「ではこれから校長室に俺は向かうがお前らもついてくるか?」
2人は頷くと、3人で校門を潜り、校長室へと向かった。
1Fの校長室の前に着くと桐生がドアをノックをする。
「はいどうぞ」
とおじいさんの声が聞こえ、
「先程伺った桐生です。失礼します。」
と桐生が校長室に入る。
続けてマコトと七瀬も入る。
「どうぞ座ってください」
校長が手招きをして、校長室の席に座る。
校長室の席にはお茶が3つ用意されていた。
桐生達は座り、お茶をすすると話を始める。
「それで、うちの人間が先日近くのマンションで起こった暴力団事件に関係があるという話でしたね。」
校長が切り出すと、桐生は単刀直入に言った。
「11月15日朝8時から10時までにここの校庭で清掃を行っていた者が今回の事件に関わっていると私達は推測しています。その者の名前を教えていただくことは出来ますか?」
「少々お待ちを…」
校長はそう言うと、名簿を取り出し、名前を確認する。
「その時間に担当していたのは和島ゆかりさんですね。」
マコトと七瀬はその名前を聞き顔を見合わせる。
校長は二人を見て
「知っているのですか?」
2人は頷く。
「ちなみに監視カメラの映像とか残っていますか?」
マコトが聞くと、
勿論。と校長が返事をした。
「その映像を借りることって出来ますかね?」
「えぇ。勿論。」
「これで証拠を掴んだな。」
その後3人は校長に礼を言い、校長室を後にする。
校門を出た瞬間だった…
黒い車が3人に突っ込んできた。
3人はギリギリ車を回避する。
車はそのまま校門を突き破って校内に向かって進んでいく。
「まさか…証拠を…」
マコトは一目散に車を追いかける。車は校舎に突っ込んでいった。大きな音が鳴る中、マコトは急いで割れた窓から校舎に入った。
全身黒いローブの者が校長室に向かっていく。
(あいつ…監視カメラの証拠を隠滅するすもりだな…)
マコトは急いで追いかける。
黒いローブの者は校長室に入っていった。
そして、マコトも10秒後に入ると…
既に校長は黒いローブの者に刺殺されていて、
手にはSDカードを持っていた。
「ここで逃がす訳には行かない。」
マコトと黒いローブの者は対峙する。
黒いローブの者は手に持っているナイフでマコトを切りつけてくる。マコトはそれをかわす。再びすぐさまナイフを切りつけてくる攻撃に対して、今度はナイフの持ち手部分を捕まえ、そのまま背負い投げをした。
投げた瞬間にナイフは地面に落ちる。そして抑え込む。
顔を隠しているフードを外すと、それは先程会った和島ゆかりだった。
「やっぱりあなただったんですね…」
「はぁはぁ…離せよクソガキ」
和島ゆかりは物凄い形相で睨んでくる。
「貴方の目的は証拠である監視カメラの映像を消すこと」
ポケットからSDカードを取り出す。
そして七瀬と桐生もやってくる。
「すぐさま救急車と警察を呼んでください」
「わかった」
桐生はすぐさま警察と救急車に電話をする
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