第2話シビト
「もうすぐ死ぬ?何を言ってんの」
私がそう質問すると
「まぁ信じられないのも無理ないよねぇ…じゃあ試しに」
シビトは宙に浮き高いところから私を見下ろす
私はビックリした。周りの人はあれが見えてる様子は無い…どうやらシビトの言うことは本当のようだ。
「私が死ぬ…ね。じゃあどうやって死ぬの?」
死の宣告を受けた私はまだ半信半疑だった
「さぁね僕はなにも…それよりあれは?」
シビトはクレープ屋を指さした
「話しそらさないでよ」
「どうやって死ぬかは僕も知らない。あの食べ物を僕に奢ってくれたら知ってる範囲でお前の質問に答えてやるよ」
私は渋々財布を取りだしクレープをシビトに買い与える
「うめぇーありがとう」
笑顔で感謝するシビトをうっかり可愛いと思ってしまった
「じゃあ私の質問に答えてもうすぐ死ぬって明日それとも1週間後とか?」
「少なくとも1ヶ月以内には確実に死ぬよ」
私は絶句した。幸せの絶頂期にまさか死ぬなんて…
「防ぐ方法はないの?」
「うーんまぁ数は少ないけど生き残った奴はいるよ」
「違う防ぐ方法」
「いやそれくらい自分で考えなよ笑」
私はハルくんに電話をかけたすぐにハルくんは電話に出てくれた
「もしもし、急なんだけど今会える?」
「うん。いいよ」
ハルくんがここに来てくれることになった
しばらくしてハルくんが到着する
「急にどうしたの?」
ハルくんが尋ねてくると
「急に会いたくなって…」
私はハルくんに事情を話さず一緒に居てもらうことにした。付き合ったばかりでこんな馬鹿げたこと言って振られたら終わりだ。
「まぁいいよ送っていくよ」
ハルくんはそう言うと私と手を繋いだ
「ふふっ」
シビトはニヤニヤこちらを見てくる
こんな子供に見られながらと思うと腹が立つ
「そういえば最近うちの生徒が行方不明になってるって噂だよねあかりも気をつけてね」
そう言ってくれると急に不安が無くなった。やっぱりハルくんは凄いな言葉一つでこんなに安心出来る…
「うんハルくんもね」
その後他愛もない会話をしていると家に着いた
「じゃあここで」
ハルくんがそう言って立ち去ろうとするところを私が引き止める
「うちに来てよ今日誰もいなんだ」
「いいの?じゃあお邪魔しようかな」
「入って入って」とハルくんを家に招き入れる
私の家のリビングに連れていきソファに座らせる
ハルくんはキョロキョロ辺りを見回し
「すごい綺麗な家だね」
ハルくんはそう褒めてくれる後ろで相変わらずニヤニヤしているシビトが憎らしい
ハルくんは改めて私の方を向いた
距離が近くなり鼓動が高鳴る
「最近起きてるさ行方不明事件の犯人…俺なんだよね」
「!?」
お腹に激痛が走るハルくんがナイフで私のお腹を刺していた
「いややめて…」
何度も私のお腹が刺される
「ナイフ…いつも所持しておいて正解だった」
ハルくんは私を蹴飛ばす
私は這いつくばり地面を這いつくばり逃げるも壁に追い詰められる
「お前さおかしいと思わなかった?急になんの面識もないお前に告白するなんて」
そう言われ私はハッと気づく。付き合ってることを誰にも言わないようにしていたのはこのためだったのか…
日比谷ハルはあかりの首を切り刻み絶命させた。
「いやぁ笑いを堪えるのが大変だったよ」
シビトは日比谷ハルに近づいた
「あぁ俺もだよシビト」
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