キャバクラと言う異世界で冒険者を始めたら成り上がり女傑譚になってしまった件

これは実際通い慣れている人（あるいは経営者？）にしか書けない夜の銀座や高級キャバクラの、お支払い額が完全に異次元の世界。この現実世界に存在する異世界で、勇者いちかの下剋上が始まる。

ラノベの異世界ダンジョンものが、ルビで現実世界にシンクロするのも本作品の魅力。え？ 言ってる意味がわからない？ それはここで説明するより読んでみて。

とても面白いんですよ。
基本はギャグで、ホステスさんの世界の知識がすっとさしこまれ、エロスが絡んで、ぐいぐい話が転がり進んでいくんですよ。

どっ、どこに行くの？
このダンジョン、どこまで行ってしまうの──？！
そう読者も思うし、きっと作者さまもそう思って執筆されているのではないかと。
もう筆が進んで、進んで、止まらなぁ───い！　という作者さまの歓喜の悲鳴が聞こえてきそうなんですよ。
つまり、面白さが怒涛。そういうことです。

主人公が強い性格で、あれよ、あれよ、というエロハプニング（ああすごい言葉。使うの照れる。）にもへこたれません。だから安心して読んでいけます。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（119文字）

キャバクラは異世界だ。ギルド登録を済ませ、モンスターを狩るために牙を磨くのだ！

ヒロインは中二病末期患者。そんな彼女が見ている世界が面白い！
センスのあるルビ振りが、ヒロインが振り切った猛者だと教えてくれます。
彼女の周りにはヤバくてアブナイ奴らがいっぱいで、勢いと破壊力が半端ない！　それでいてキャバクラの世界の描写は詳細で興味深く、まさに異世界のような戦場を楽しませてくれますよ！
ぜひ、この世界に飛び込んでみてください！

さくさく読めてしかも面白いです。

キャバクラのシステムをファンタジーで例えながらレベルアップ(上位)を目指す話。
文章のテンポも良く面白く読めますが、途中から百合っぽい要素も出てきて何だか得した気分です笑

ご興味ある方は是非読んでみて下さい。

僕はキャバクラを異世界とした事、この視点に注目したいと思います。

かつてライトノベルの世界で「異世界ファンタジー」とジャンルが生まれた時に、それはもう「革命的な発明」であると称されました。それだけ異世界というジャンルは潜在的なポテンシャルを持ち、商業ベースにおいて圧倒的にラノベ世界を発展させて来たのです。

さて、この作品はその「革命的な発明」を逆手に取り、キャバクラという世界の文脈をとても分かりやすく解体し、そして僕達に優しく紹介してくれています。

もちろん、その牽引力は主人公のキャラによります。オタ的観点から言えばこれは実に大正解なキャラで、リアルな大人の観点から言えば普通にいる子で…続きを読む