第37話 強者
「なんだぁ? てめぇは、部外者は引っ込んでろ! じゃねぇと只じゃすまねぇぞ? 」
テナントビルの屋上に
「なんだ…… まだ手を出されて無かったか、社長…… 」
「あぁ、
焦った兄貴分とみられる人物が声を荒げる―――
「てめぇコラ! シカトしてっとやっちまうぞ! 」
「どうでもいいけど、お前らは直ぐに
「クッ! てめぇ――― 」
今にも飛び掛かりそうな兄貴を前に一人の舎弟が慌てて止める。
「いや! ダメだ兄貴! ダメだよ。あの人はダメだ! 手出したらダメっス」
「何でだ? てめぇブルってんのか? おい」
「違います、あの人は天城さんっス、
すると鈍い音と共に、暗闇の中に舎弟の一人がドゴンと打ち上り、力無くその身を固いコンクリートに横たえた―――
なっ―――⁉
「あ、悪ぃ…… 懐に手ぇ突っ込んだからつい…… 勘違いさせる動きすんじゃねーよ。まぁいいや、道具持ってんなら先だせや、勘違いしちまう」
「こっ、こいつ…… 」
―――今見えなかったぞ……
クロノスの社長がやれやれと呟く……
「三大流派の一派、
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