とても面白いんですよ。
基本はギャグで、ホステスさんの世界の知識がすっとさしこまれ、エロスが絡んで、ぐいぐい話が転がり進んでいくんですよ。
どっ、どこに行くの?
このダンジョン、どこまで行ってしまうの──?!
そう読者も思うし、きっと作者さまもそう思って執筆されているのではないかと。
もう筆が進んで、進んで、止まらなぁ───い! という作者さまの歓喜の悲鳴が聞こえてきそうなんですよ。
つまり、面白さが怒涛。そういうことです。
主人公が強い性格で、あれよ、あれよ、というエロハプニング(ああすごい言葉。使うの照れる。)にもへこたれません。だから安心して読んでいけます。
僕はキャバクラを異世界とした事、この視点に注目したいと思います。
かつてライトノベルの世界で「異世界ファンタジー」とジャンルが生まれた時に、それはもう「革命的な発明」であると称されました。それだけ異世界というジャンルは潜在的なポテンシャルを持ち、商業ベースにおいて圧倒的にラノベ世界を発展させて来たのです。
さて、この作品はその「革命的な発明」を逆手に取り、キャバクラという世界の文脈をとても分かりやすく解体し、そして僕達に優しく紹介してくれています。
もちろん、その牽引力は主人公のキャラによります。オタ的観点から言えばこれは実に大正解なキャラで、リアルな大人の観点から言えば普通にいる子であります。つまり、実に巧みに双方の読者から支持される稀有であざといキャラがここにいるわけです。
だからこの作品は、キャバクラという世界を知らない人間でも異世界としてイメージができ、キャバクラを知っている人間はリアルに楽しめる、そういう構造を勝ち得てその面白さをフル加速し、読み手を楽しませてくれます。
お勧めしますというより、「ちょっと、ちょっと、いい子いるんだけど!」と言わせて頂きます。
是非、皆様お楽しみくださいませ(^^)/