第21話 気持ちの変化
入店時の時給は12000円。契約時には時給制のみか時給+歩合制の二択を選択するしかない。勿論、最低のノルマ、及びペナルティも存在する。然し此処で例外も存在する。所謂
抱える顧客が一定数を越えると店側との交渉権が発生し、フリー契約も可能となる。
―――ひと月1千万以上……
自由の羽を獲得するのは余りにも簡単な事では無い。それこそ選ばれた者のみの到達点であり、勿論、私の飼い主…… 楓もその
モゾモゾと月曜日の16:00時。もう起きなければならない時間…… 毎週休日の日曜日は楓の部屋で過ごす様に成っていた。店は20時~Last迄。風営法13条の昭和48年施行により男性の横に座り接客する業種に対する規制が掛かり、早朝までの営業が出来なくなっていた。
まぁ、取り締まりが厳しくなったのは近年で、ひと昔前のキャバクラであればはっきりと営業時間がPM17:00時~AM4:00時迄と置き看板にも明記されていたが、この法律の規制が厳しくなり、それにより明確にそれが出来なくなった故に、終わりの時間表記がLastと抽象的に表記されるようになった。
では実際Lastとは何時を示すのか? 答えは深夜1:00迄である。20時~深夜1:00迄が勤務時間とされる。公表しないのは生活安全課の定期的に行われている監査指導が影響している。管轄には申請上AM12:00迄とし
「んんぅ…… まだいっちゃダメぇ…… 」
全裸の楓が艶っぽく求める……
「もぅ起きないと間に合わないもん、お姉ちゃんはいいけどさぁ」
「じゃあ、後でいくぅ~ 」
「いいよ、今日誰か来るの? 」
「来ないけど、心配で狂いそうだからいくぅ」
「いいよ土曜大変だったでしょ? お休みしてて」
「んぅ~ じゃあこっち来て少しぎゅってしてぇ」
―――寝ぼけた楓は可愛い。やばいな……
私はまた、全裸のまま布団へ飛び込んだ。
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