第41話 兆し
「では、クリュッグのロゼを頂こうか」
ぐへへと変態顔の楓をぽかぽか殴り倒し、暫くすると黒川が戻って来た。開口一番
シャンパンと云えばドン・ペリニオンが名高いだろう、多分素人でも広く認知されてるシャンパンだ。
実際の現場ではと云うと…… 殆ど出ない。
何故かと云うと不味いからだ。地方は未だドンペリ
店にも異なるが、
「いちか君、先日の返事を聞かせてくれないかい? どうかな? うちの会社には数多くの部署がある。君の能力をきっと生かせると思うのだが」
楓はボーイに手をクルクル回し、声に出さず割り箸を持ってくるように指示を出す。
「ハイ、大変有難いお誘いなのですが、私には今、目標が有りまして」
「目標? 」
「はい、No,1を狙っております」
「はははっ! それを楓君の前で言うか! 素晴らしいな君は」
「この娘は本気ですよ。その為に、自らの身体を担保に私に助力を求めてきました」
楓は
「本当なのか⁉ 」
黒川は今迄出会った中で一番の驚きの表情を見せた…… 暫く
「既に修羅の道にその足を踏み入れていたと言うのか」
「はい…… 」
「堪らんな。身を削ってまで名誉を欲するその貪欲さ…… 」
「分かった、ならば私も協力しよう。その代わり君がNo,1になった暁には当社の面接の件。前向きに検討してくれ給え、どうだ? 」
「いいのですか? そんな…… 」
「構わん! 勝負事にはいつの時代も金が掛かる。政治だってそうだろう? 」
「あっ、有難う御座います。何とお礼を申し上げれば良いか」
そんなやり取りを祝福するかの如く、テーブルの下で何かが歓喜に沸く……
ピンク〇ーターが走り回っていた…… (白目)
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