第6話 ブラブラブラザー

 兄と弟に挟まれ育った私は、男には小さな頃から免疫があった。兄は風呂上りにブラブラと棒を曝け出し居間を徘徊すると、弟は「ねえ何でこれちんちんって言うの? 」と指でつまんで見せて来る。


 いや、そんなん面白い物、何で私に付いてないのか教えてくれ弟よ。天真爛漫な可愛い弟が大好きで、羞恥心を覚える迄一緒にお風呂に入り、何万回とちんちんを洗ってやった。お蔭でちんちん出されただけじゃ悲鳴も出ない。


 夜道を一人で歩いていて、いきなり変態に出された事もあったが、凝視してから「ショボいな」って呟いたらダッシュで逃げてった。


 女としてどうなのだろう……


 最近私は本指名3本になったLv3である。プエラリアと言うサプリが功を制しおっぱいがパンパンになったからだろうか、飲み方を間違えると危ないらしく私からはお勧めしない。


 キャッシャー裏の事務所に張り出されてる棒グラフは未だ寂しく、ギルド職員店長に喝を入れられた。


「いちかちゃんさぁ、キャラ作り直したら? 」


 ん⁉ キャラクリ失敗してんの私? キャラクリとはRPGゲームに於いてのキャラクタークリエイトを指す。自分の分身となるキャラを好みの容姿に作り込み、愛玩する行為である。


「え⁉ キャラ変ですか? 」


「いや…… 顔もロリ系で身体も小っちゃくて可愛らしいのにさ、性格が女王様じゃんか…… だからその、にゃんにゃん系で行ってみたらいいんじゃないかと」


 ―――はぁ⁉ 


 何で此奴こいつはぁはぁしてんだよ。しかもそれって……









「店長の趣味ですよね? 」

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