概要
あの兄を殺せるのは、弟だけだ。
この国には、霊力を持つ九つの氏族がいる。
天蓬、天禽、天心、天任……名に等しく天の字を掲げる彼らは《九星》と呼ばれ、その霊力をもって、古来から、《禍津日》という黄泉から漏れ出した怨霊を祓う使命を果たしてきた。
九星の一氏族、天蓬の本家には、幼い異父兄弟がいた。
誰よりも強い霊力を持ち、一族の最高傑作と謳われる兄を、弟は心から尊敬し、慕っていた。
だが、七夕祭りの前夜、兄は一族を滅ぼし、行方を晦ましてしまう。
唯一生き残った弟は、自ら剣を取り、兄を殺し裁くことを心に誓う。
切なく、哀しく、愛しい、願いと命の物語。
和風ファンタジー小説です。
※タイトルは「ほしあいざんや」と読みます。
天蓬、天禽、天心、天任……名に等しく天の字を掲げる彼らは《九星》と呼ばれ、その霊力をもって、古来から、《禍津日》という黄泉から漏れ出した怨霊を祓う使命を果たしてきた。
九星の一氏族、天蓬の本家には、幼い異父兄弟がいた。
誰よりも強い霊力を持ち、一族の最高傑作と謳われる兄を、弟は心から尊敬し、慕っていた。
だが、七夕祭りの前夜、兄は一族を滅ぼし、行方を晦ましてしまう。
唯一生き残った弟は、自ら剣を取り、兄を殺し裁くことを心に誓う。
切なく、哀しく、愛しい、願いと命の物語。
和風ファンタジー小説です。
※タイトルは「ほしあいざんや」と読みます。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!灑涙雨に隔たれた明星のような兄弟が辿る、軌跡と夜明けの和風ファンタジー
怨霊を退治する氏族の一つに生まれ、齢十二にして凄まじい祓魔の才能を発揮するも疎まれ、死を望まれてきた柊哉。彼を慕う異父弟の楓真や、ひょんなことから知り合い友人となった蓮太の温かさに助けられながら過ごしていた柊哉だが、雲が垂れ込めても保たれていた日々は、七夕の夜に砕けてしまう。
大蛇の力に呑まれたと一族を殺し、楓真に憎悪を植え付け煽り立てた柊哉。兄の背を追って成長した楓真は九年後、潜伏を止め現れた柊哉を再び追うこととなる。かつて、生きて一緒にいてほしいと望んだ兄を殺すべく。
淡くも色鮮やかな情景描写、華やかな戦闘描写、暗さと温かさを描き出す心情描写と、美しい筆致に感嘆する和風ファンタジ…続きを読む