文化祭当日

文化祭の前には中間テストも控えている。

 また今回も俺が講師役となって教えることになった。

 去年の赤点発覚から、時々、勉強会を開いているので赤点はなくなった。提出物もちゃんと出しているようだ。


「梅村さん、見て下さい、数学で学年2位を取りましたよ」

「おっ、すごいな、紫音! 頑張った!」

「俺は世界史8位!」

「おお、響も頑張ったな!」

「世界史一位の篤志に言われてもなあ……」



 そして文化祭当日。

「詩音~。見に来てやったぞ~」

「来ないで下さいって言いましたよね!」

 女性用チャイナ服を着た詩音の怒りは爆発している。

 面白いので写真に撮っておく。

「全く、ここの一年男子は女装する決まりでもあるんですか⁉」

「皆、通る道だ。俺達もやった」

「写真、消して下さい」

「もう奏音ちゃんに送った」

「は? こんな醜態を姉さんに?」

「可愛いって返ってきたぞ」

「流石、姉さん。僕を褒めるのがお上手で」

 そういう奏音ちゃんは男女逆転メイド執事喫茶だ。

「早く姉さんの執事姿を見に行かねば!」

「俺達もそろそろクラス戻るか」

「ああ」

 俺達のクラスはタピオカ屋だ。ジュースにタピオカ入れて出すだけだから楽なものだ。



 ライブの時間になった。

「「「「ことりノート、ファイヤー」」」」


「皆さん、こんにちは! ことりノートです! まずはこの曲を聴いて下さい! 『うたプリ』OPで『オルフェ』!」


「ありがとうございました! 『うたプリ』男でもハマれるから見てみて下さい! 次はボカロの曲、『ロキ』! 俺と響のデュエットです。聴いて下さい!」


「ありがとうございました! 楽しんでもらえたかな? 次は俺達の曲『ディスカバリー』!」


「ありがとうございました! これは俺達の代表曲です。ライブハウススターダストで待ってるぜ!」


 こうして二回目の文化祭も幕を閉じた。

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