文化祭当日
文化祭当日。
俺達のクラスの出し物は女装喫茶だった。女子が料理を作り、男子は女装して接客だ。
「何してるんですか、梅村さん」
「何って仕事だよ」
「おっ、詩音いらっしゃい」
「離れて下さい、変質者」
「そういうコンセプトの喫茶店だから仕方ないだろ」
「姉さんのところに行って来ます」
「奏音ちゃん何やるんだっけっか」
「お化け屋敷です。とても可愛らしい幽霊になっていると思います」
「それはどうなんだ」
「俺達も後で見に行こうぜ」
「祟ってやる~」
「あっ、奏音ちゃん」
「バレた」
「詩音も来ただろ?」
「すぐにバレた。写真撮って何処かに行った」
俺達のステージは午後3時からだった。
音楽室で軽く合わせてから、ステージへ向かう。
「「「「ことりノート、ファイヤー」」」」
出だしは盛り上がる曲から。
初音ミク「千本桜」
「こんにちは。ことりノートです! 初めましての人が多いかな? この近くだとライブハウス、スターダストでライブをしました。まだまだ、ひよっこのバンドですが、よろしくお願いします」
「続いては放課後ティータイム『Don`t say lazy』! けいおん好きな人、おまたせ!」
俺はそのまま歌い始める。
俺は澪にはなれないし(性別の壁)、響みたいに歌も上手くない。だけど、けいおんが好きという思いを込めて歌う。
歌うのは楽しいが、難しい。さっきのところ、声裏返ったな。
ステージから大野氏達がサイリウムを振って盛り上げてくれてるのが見える。
「ありがとう!」
拍手が聞こえる。俺的にはもうやり切った気分だが、もう一曲ある。
「最後はバンプの『天体観測』!」
響とマイクの位置を交換する。
観客も知ってる人が多いのか、盛り上がってくれている感じがする。
「ありがとうございました! ことりノートでした!」
こうして、俺達の文化祭ステージは幕を閉じたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます