クリパライブ

期末テストが終わり、クリスマスライブが近付いて来た。

「テストどうだった?」

「ん? まあまあ。勿論、赤点はないぜ!」

「そりゃ良かった」

「これでライブまであと10日、集中できるな」

 チケットも全て売り切って、準備満タンだ。


 ライブ当日。

クリスマスパーティだからか、飲食自由で、テーブルの上にはチキンやらが置いてある。


 俺達は3番目なので、1番目のバンドの時は観客席にいた。俺以外の3人は心臓に毛が生えているので、普通にチキンを食っていた。


「今日も来たでござるよ~、梅村氏~」

「ああ、大野氏。良かったら楽しんでってくれ」


 2組目がステージに上がる。

「じゃ、俺達は行くから」

「ファイトでござる~」



「「「「ことりノート、ファイヤー!」」」」


「ことりノートです! メリークリスマス! 今日はヘビーな楽曲から行きます!」


1曲目「アップルビースト」

  前のライブでもやった詩音作詞のヤンデレナンバー。野獣が荒れ狂う。


2曲目 「ブラッディ・クリスマス」

   恋人に別れを告げられて復讐する歌。


「以上、ヤンデレナンバーでした! 次からは明るい曲!」


3曲目 「マジシャン・ブランデー」

   酔っ払いマジシャンのマジックショーへようこそ。


4曲目 「ディスカバリー」

   マーチングバンドのショー的なメロディが刺さる。


「以上、ことりノートでした! ありがとうございました!」



正月になった。

「初詣行かね?」

「あけおめ」の後、ことりノートラインに響からメッセージが来た。

「人混みが嫌いなので遠慮します。姉さんと二人で落ち着いたら行きます」

「ごめん」

 詩音と奏音ちゃんが断ったので、俺と響で近所の神社に行くことになった。


「あけおめ、篤志」

「あけおめ」

「年越しそば食った?」

「ああ、うん」


「おみくじ引こうぜ」

「おう」

「篤志~、凶だった~」

「えっ、凶とか初めて見たぞ。俺は普通に吉」


 神様へ

 ことりノートの活動が上手く行きますように。

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