ファーストライブ

ついにライブの日がやって来た。

何とか4曲目も聞かせられるレベルにまで持っていけた。

「円陣でも組むか?」

「そんならしくないことしないで下さい」

「やりたい」

「そうですよね、姉さん。円陣やりましょう」

「お前、本当、手のひらクルックルだな」

「えーっと、何だ……、ことりノートーファイヤー」

「燃えてどうする。俺達は火の鳥か?」

「別にいいんじゃない」

「姉さんがそう言うなら」

「「「「ことりノートーファイヤー」」」」



1曲目 「ディスカバリー」

   マーチングバンドをイメージした、初っ端から盛り上げていく曲だ。


「ことりノートです! ギター俺、響! ベース、篤志! キーボード、奏音ちゃん! ドラム、詩音!」

 響がMCを進めていく。

「次も盛り上がる曲! サビでタオルとか振ってくれよな!」


2曲目 「メッセンジャー」

     郵便配達をテーマにした、これも盛り上げ曲。

3曲目 「アップルビースト」

     詩音作詞のヤンデレナンバー。野獣が荒れ狂う。

4曲目 「チアフルフラワー」

    青春ソング。聴いてる人を応援する曲だ。


「ことりノートでした! ありがとうございました‼」



「お疲れ様!」

 近くのファミレスで祝勝会を行っている。

「いやー、良かったな」

「でも、ミスも多かった」

「そうですよ、小鳥遊さん。分かりやすく歌詞間違いましたよね」

「ごめんて」

「詩音も人のこと言えない」

「姉さんにはお見通しでしたか」

「まあまあ、反省点は次に生かすとして」

「次っていつだ」

「うちの学校の文化祭は?」

「確か11月にあったような」

「じゃあ次は文化祭ライブだ!」


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