第21話

はぁ…面倒くせぇ…

金を貰って観光して帰ろう


観光はもちろん最上級のもてなしをしてもらうし…

なにより金はたんまり貰う


マジでしばらく働かなくて良い位貰う

へへへ…覚悟して貰うぜエルフ共ォ…!


「へへへ…一撃で倒せる相手なのにあそこまで勿体ぶるなんて兄貴も人が悪いじゃありませんか…」


うっわ凄い三下だぁ!?

あの高貴なエルフがここまで三下になれんの!?


どう反応して良いか分かんねぇよ!

これは…エルフ相手の対応とチンピラ相手の対応のどっちが正解なんだ…?


「…とりあえず観光は続ける、それとドラゴン討伐の報酬はちゃんと支払ってもらうぞ」

「へへへ…当たり前でさぁ兄貴…」


とりあえず生意気だったしチンピラ相手の対応をして見たけど…こっちが正解っぽいな


にしても口調めっちゃ気になるなぁ…

慣れてきたら来たで笑いが込み上げて来たわ…


面白すぎるから元の口調に戻すように言おう

これだとまともに話せねぇわ


「ちょっと元の口調に戻ってくれない?キモい」

「あっ…はい、分かりました兄貴…」


兄貴だけ残っとるがな!?

なんでそこだけ残した!?訳わからんわ!


ってかこれはこれで笑いが…ッ!


「…俺の呼び方はもう少しマシにしろ」

「はい!分かりました!アイダ様ァ!!!」


様付けかぁ…

まぁ、兄貴呼びよりは遥かにマシになってるしこれくらいは別に良いか!


「とりあえず茜を呼べ、観光するから」

「わ、分かりましたぁ!」


ーーー


「先輩〜急に呼び出してどうしたんスかぁ〜?」

「いや、エルフの里の観光名所を巡ろうと思ってなお前は付いてくるか?」


「そんなのもちろんついて行くッスよ!」

「よし、決まったから観光名所教えろナタリア」


「はいぃ!観光名所と言えばまずは世界樹かと!」

「世界樹…世界樹なぁ…」


世界樹はなぁ…ドラゴンの死体がまだ残ってるからあそこ観光するのは嫌なんだよなぁ…


「あ〜、確かに世界樹にはあのドラゴンが…居ないんスけどぉ!?」


おぉ…めっちゃ驚いてる、まぁ仕方ないけど…

でもちょっとこれ面白いな…


「先輩、あのドラゴンどうしたんスか?」

「殺した」


「…見栄を張るにしてももう少しマシな嘘を付けなかったんスか?」

「見栄ってか真実だよ、その証拠にやたらエルフの姿勢が低いだろ」


「…先輩、そんなに強かったんスか」

「一応勇者に勝ってるしそこそこ強いのは俺も知ってたんたけどなぁ…」


まさかドラゴンを一撃で倒せる程に強いとは思って無かったわ


「…失礼しますアイダ様、世界樹が駄目なら森の奥にある花畑などは如何でしょうか」

「ならそこに行こう、茜も良いか?」


「良いッスよ、天然の花畑とか気になるッス!」





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