第9話
「やっぱり僕じゃ駄目なんだ…死のう…」
「えぇ…?とりあえず死のうとするのやめない?」
物騒すぎるから死のうとするな、やめろ
あと判断が早すぎる、何故いきなり死のうとした
「分かった…でも俺はダメダメだから死ぬべきだと思うんだよ、だから殺して?」
「いや…そうは思わないぞ…?」
いやお前文武両道の超人じゃん!?
多少気性が荒い所はあるけど性格もかなりイケメンだし、何処がダメダメなのか知りたいよ…
「本当に?でも相田くんに迷惑かけちゃったから…死ぬべきなんじゃ…」
「いや、俺も報酬あってやってるから!大丈夫だから!迷惑なんてかかってないから!」
どうした、どうした!?
いつもの強気でポジティブな少年漫画の主人公みたいなメンタルはどこ行ったんだよ!?
あと迷惑はかかってないから!
もうお前死ぬことが目的になってない!?
「そうかな…だって僕なんて…」
「いや!お前は凄い!勉強も運動も出来るしステータスだって凄かったじゃないか!」
もう何も言うなっ…!出来れば落ち着いて休め!
お前今の精神状態絶対おかしいからな!?
「えへ、えへ、えへへ…そうかなぁ〜!そんなに褒められたら照れちゃうなぁ〜!」
「お、おう!だから自信を持てよ!じゃあな!」
ち、チョロ過ぎる…突然主人公に惚れるチョロインの如くチョロくになってしまった…!
つーかさっきの状態からここまでポジティブになるって…お前精神状態おかしいよ…
「ま、待って!」
「な、なんだよ…」
こ、怖い、怖すぎるコイツの思考が全く読めない
何を言ってくるのか分からん…!
「僕のパーティーに、戻って来てくれないかな…」
「…いや、申し訳ないんけど俺はこの世界で自由に生きてみたいんだ、だからお前のパーティーには入れない」
全部本音だけど正直理由がなくとも今のお前はかなり怖いからお前と一緒のパーティーは遠慮しとく
「じゃあ今度一緒に買い物行こう?」
「えっ、なんで…?」
マジで訳が分からん、怖い
恐怖が増してきた、今すぐこの場から離れたい
「えっ?いや、それはその…」
「俺ちょっと金欠だし各地を巡ろうと思ってるからちょっと無理かな!な!」
ヤバい、そこで言い淀むのは貞操の危険を感じる
コイツ同性愛者か?
元の世界ではそんな素振り…いや、あんな美少女達に囲まれて正気なのは確かに異常か…?
まぁそもそも俺はノーマルだし遠慮したいんだが…
ちょっとチョロイン過ぎないかこいつ?
「…じゃあさ、僕達の初対面…覚えてる?」
「えっ?いやー、あはは、忘れちゃったかな〜」
急にどうしたんだ…?
なんか風向きが怪しくなってきたぞ…?
「僕達、昔…高校に入る前に遊んだことがあるんだけど…それは覚えてる?」
「え?いやぁ…ちょっと覚えてないかなぁ…?」
う、うわぁぁぁぁぁぁ!!!
存在しない記憶を語り始めた!怖い!ヤバい!
なんで急に俺に執着し始めた…待てよ?
元の世界に居たときからやたらと絡まれてたな?
む、昔から狙われていたと言うのか…?
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