第40話
「ほぉほぉ…俺の世界への侵攻は辞めても良いけど俺にしてほしい事がある?」
「うむ、我ら悪魔は侵略から逃げる為に住めそうな別の世界を探していてな、その内の一つがあの世界だったのだ」
なるほど、言いたいことは分かった、つまり…
「俺がそっちの侵略も止めればいいんだな!!!」 「いや、そこまでしなくて良いんだが…」
そっかぁ…そこまでしなくて良いのか…
…え?じゃあどうすればいの?
「我らをそちらの世界で住まわせて欲しいのだ」
「あー、まぁそれくらいなら俺が頼めばなんとかなると思うよ?」
獣王さんとかめっちゃ優しいし、俺らを召喚した国の女王も頼み事でも聞けば住ませてくれるだろ
「本当か!?頼む!我らが王よ!どうか我ら悪魔を救ってくれ!」
「良いよ」
よっしゃ獣王様に住まわせて貰えないか説得しに元の世界まで行こう!
「いや、そんな事しなくても我らの街で復興を手伝ってくれれば住まわせるぞ?」
必要なかったわ…
悲しいね…
ーーー
「なぁ茜、帰ってきてすぐで悪いんだけどさ、またしばらく会えないから」
「は?え?なんでッスか!?」
うん、まぁ…そういう反応になるだろうな
「いや、帰る方法の目処が立ったんだよ、そのためにレベルを上げるんだが…危ないだろ?だから暫く魔王様の所で待っててくれ」
「…帰ってきたら、私のいうことを一つだけなんでも聞くなら良いッス」
重いよ、ペナルティが重いよ…
…いや、でも後からでも良いのに逸ってるのは俺だしこれ位は仕方ないか
「…よし!レベル上げの前にちょっとだけ一緒に観光するか!」
「…!そうッスね!」
うんうん、喜んでくれて良かったよ
とりあえずは引っ越し中の魔界をちょっとだけ観光するか
「…フンッ!よし!ちょっとだけ魔界行こう!」
「え!?良いんッスか!?」
ええんやで
「でもちょっとだけだから少し買い物したら直ぐに帰るからな」
「はーい!分かったッス!」
それじゃ買い物するか!!!
「…先輩!あの露店で買って欲しいッス!」
「おー、アクセサリーか…茜はどんなのが良い?」
指輪とかペンダントとか色々あるけど…
「…私は指輪が良いッス!あと買い物はここだけでいいので先輩に選んで欲しいッス」
「え、俺!?いや、良いけどさ…」
俺、センス無いよ、マジで
「ほら!早く選ぶッスよ!」
「おうおう、急かすな」
う〜ん、指輪、指輪か…
お!これとか良さそう!
「この赤い宝石の付いた白い指輪とかどう?」
「おお…先輩にしてはセンスあるじゃないッスか」
俺もそう思う
「…おっと、そろそろか、帰ろう茜、そろそろ待ち合わせの時間なんだ」
「…そうッスか、先輩、今度こそ早く帰ってきて、そして地球でゆっくりするッスよ」
オーケーオーケー、分かってるって
今度こそさっさとどっか行ったりはしないよ…
異世界でいきなり追放されたけど…俺、強くね? 龍百 @ryu_100
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